日中の血糖値の乱高下をなくすと
睡眠の質が上がる⇒元気になる
寝ても疲れが取れない、朝だるいといった疲労感の原因は、合わない寝具やブルーライトに長時間さらされているから。心当たりがあるのではないでしょうか。しかし、それ以外に案外大きな要素を占めているのは食事の摂り方です。
寝ている間もホルモンが血糖値のコントロールをしてくれます。血糖値を安定させてくれるのは、成長ホルモンやコルチゾール。ところが日中に血糖値が乱高下する食事のサイクルだと、すでに寝る前に低血糖状態になっています。睡眠中にコルチゾールが出ないと夜間低血糖に陥り、エネルギー切れで動けない気絶状態に。寝返りが打てなくてカラダにこりが出ることも。もしくは低血糖からカラダを救おうとムダにアドレナリンが出て途中覚醒したり、力んで寝たりして朝にどっと疲労感が。これを脱するには血糖値の乱高下を防ぐしかありません。
やせても老けたら台無し。
女性の「やせたい」は、正しくは「きれいになりたい」ことだと脳内で変換するようにしています。やせるという言葉のせいで「体重が減ればきれいになる」と勘違いをしていることが多く、これはイメージ力と知識が不足しているからだと私は思っています。おそらく漠然とこういう状態になりたいというイメージは湧いていて、それが今より体脂肪が少ないやせて見える状態だから、単純に体重を減らせばそうなると考えてしまう。その結果、安易に食事を減らしたり運動をしたりしてみる……。こんな方法を思春期から続けて失敗を繰り返しているのではないでしょうか?
糖質制限や断食で体調がいいなら、それはその人に合っているのかもしれませんが、むしろ体調を崩して貧血や生理不順、リバウンドしてから余計に食生活が乱れたなどの話は後を絶ちません。それは、その人がそもそもそういった無理のきく方法に対応できるほどのカラダではなかったからです。私は、世界的にもやせ民族である日本人にとって、こういった方法に適応できない人が半数以上だと思っています。
自分にとって何が必要なのかが分からないのは、圧倒的な知識不足のせいです。知識がないと、自分が何をすべきかを考えることもできないのです。今回ご紹介した内容を参考に、エサのような食事や食べないダイエット、ガムシャラな運動を今すぐやめて、ただ「やせたい」ではなく、どうきれいになりたいか、そのためにはどうすべきかを具体的に表現ができる人になれることを期待しています。
著者プロフィール
森 拓郎(もり・たくろう)さん
フィットネストレーナー、ピラティス指導者、整体師、美容矯正師。大手フィットネスクラブを経て、2009年、自身のパーソナルトレーニングスタジオ『rinato』を東京・恵比寿にオープンし、ボディメイクやダイエットを指導。足元から顔までを美しくする【ボディワーカー】として、運動の枠だけにとらわれないさまざまな角度からボディメイクを提案する運動指導者として活躍し、ファッションモデルや女優などの著名人のクライアントも多く、その指導に定評がある。テレビ、雑誌など多くのメディアで注目されている。著書に『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『30日でスキニーデニムの似合う私になる』(ワニブックス)、『ボディメイクストレッチ』(SBクリエイティブ)などがある。
『きれいな人の老けない食べ方』
著者:森拓郎 SBクリエイティブ 1540円(税込)
著書累計100万部を突破する、大人気フィットネストレーナーの森拓郎さん。これまでたくさんの女性たちの「きれいになりたい」願望と向き合ってきた著者がたどり着いたのは、「やせても老けたら台無し」ということでした。大人の女性が正しい食事と運動を行い、老けずに美しくなれることを目的とした内容の本書。がむしゃらに「やせる」のではなく、年齢を重ねても健やかな美しさを保つために必要な、正しい食事と生活習慣を身につけるための一冊です。
イラスト/ashimai(フルカラーイラスト)、長谷川ひとみ
構成/金澤英恵
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