今まで似合っていたはずの服が似合わない。何を着たらいいか分からず、自分に自信が持てなくなってきた……。40歳前後で訪れる体型や環境の変化によって、ファッションに惑う時期のことをミモレは「おしゃれ更年期」と呼んでいます。
悩み多きこの時期を、おしゃれによってどう前向きに乗り越えていくのか? 自身も「おしゃれ更年期」に悩んだという大草直子コンセプトディレクターが、その実体験をもとに「おしゃれがラクになる」処方箋を指南します。
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「服」と「自分」の間にニュアンスを持つことが大事
体型が変わってきたおしゃれ更年期でのアイテム選びでいちばん大切なのは、服と自分との間にニュアンスを持たせること。たとえば体が泳ぐくらいのゆとり、空気感を感じさせるシアーな素材など。ニュアンスがあることで、丸みを帯びてきた肩や二の腕も、削げてきたデコルテも優しく包み込んでくれます。
さて今回ピックアップするシャツでいえば、肉感があらわになるようなタイトなシルエットではなく、ゆとりのあるサイズ感のものを。特に丸くなってくる肩、甘くなってくる二の腕の後ろ側などをカバーしてくれているかをチェックしながら選んでみてください。
フレッシュさを足してくれるパリッとしたコットンでも、女性らしさを引き立たせるとろみ素材でも。まずはサイズ感でニュアンスを持たせることを意識してシャツを選んでみましょう。
とろみ素材の落ち感が体をさりげなくカバーし、ツヤ感が女っぽさを引き立てる
2枚目に選んだブルーのシャツはたっぷりとしたドルマンスリーブのバンドカラーシャツ。いちばん年齢が出やすい、二の腕、肩、背中をきれいに覆ってくれます。試着するときも、この3か所の肉感やラインの甘さが目立っていないかチェックするようにしましょう。かなりゆとりがありますが、光沢ととろみのある素材で広がりすぎず、程よいサイズ感に。シャツがオーバーサイズなので、パンツはラインがきれいなストレートを合わせています。
今回「おしゃれ更年期」のテーマで着こなしてくださったのはモデルの前田ゆかさん
大草ディレクターがリアリティを感じたのはまさにその通りで、前田さん自身もおしゃれ更年期で長年悩んでいたといいます。
「もともとコンサバ育ちでしたが、だんだん似合わなくなってきて……。かと言ってカジュアルもわからない。いろいろな服を着てみたりと試行錯誤しましたが、最終的に抜け出せたのはピラティスを始めたことが大きかったです。体のラインが変わり、姿勢もよくなったことで自信を持って服が着られるようになりました。今50歳ですが、いちばんおしゃれが楽しいなと感じています」
次回以降も前田さんに「新・おしゃれ更年期」の処方箋コーデを着こなしていただきます。3回目は、誰もが頼り、万能だと思って疑わない「黒」が似合わなくなったときのレスキューカラーについて。お楽しみに!
大草ディレクター提案の「おしゃれ更年期」の処方箋コーデ
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1回目:女の人生に何度かくる「おしゃれ更年期」。予防策と乗り越え方とは?>>
3回目:【おしゃれ更年期】万能カラーの「黒」が似合わない!その悩みを解決する2つの方法とは?>>
4回目:「入る」ではなく「体型にあう」パンツの見極め方とは?【おしゃれ更年期】
5回目:成熟した大人の清潔感を讃える「一粒パールのピアス」が私を救ってくれた【おしゃれ更年期】
6回目:マンネリ打破に効くのは”テクノロジーアイテム”
7回目:対談・おしゃれ更年期を左右する「肌と髪の話」
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ヘア/林カツヨシ
メイク/水野未和子(3rd)
スタイリング/大草直子
モデル/前田ゆか
取材・文/幸山梨奈
構成/朏亜希子(編集部)
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