手作りの保存食は自分ならではの味作りができて、手間をかけた分、おいしさもひとしおです。真っ赤に熟したトマトが手に入ったら、おすすめしたいのが「トマトピューレ」。切って煮つめるだけなので、超簡単! 濃縮したトマトの味を堪能できます。できあがったら、ぜひ作りたいのが「スパゲティアラビアータ」。辛みをきかせたおしゃれなパスタは、おうちでゆっくり過ごしたい日のランチにぴったりです! さらに市販品を買うことの多いトマトケチャップも、じつはトマトピューレから簡単に作れるんですよ。今回は『講談社版 2022お料理家計簿』より、料理研究家・石原洋子さんのレシピをご紹介します。
【基本のレシピ】トマトピューレ
材料(でき上がり1000ml)
完熟トマト……2kg
作り方
1 トマトは真っ赤になるまで室温で完熟させる。
2 へたを除いて3cm角に切り、鍋に入れる。中火にかけ、はじめは焦げないように気をつけて時々混ぜながら1/2量になるまで約1時間煮込んで味を凝縮させ、粗熱をとる。
3 ボウルにざるを重ねて②を入れ、玉杓子の背や木べらで裏ごしする。
4 3を鍋に戻して弱火にかける。底のほうから混ぜながら1~2分煮て濃度を調節する。熱いうちに煮沸消毒した保存瓶に入れ、ふたをして空気を抜く。
※冷蔵庫で1ヵ月保存できますが、開封後は1週間で食べきりましょう。
【アレンジレシピ・1】スパゲティアラビアータ
材料(1人分)
トマトピューレ……1/2カップ
スパゲティ……80g
にんにく……1かけ
赤唐辛子……1本
オリーブ油……大さじ1
塩……少々
胡椒……少々
粉チーズ……適量
作り方
1 スパゲティは表示通りゆでる。
2 にんにくはつぶし、赤唐辛子は種を除く。オリーブ油に加えて弱火にかけ、香りを引き出す。
3 中火にしてトマトピューレを加えて軽く煮つめ、1を加えてあえ、ゆで汁で濃度を調節して塩、胡椒で調味する。
4 器に盛り、粉チーズをふる。
【アレンジレシピ・2】トマトケチャップ
トマトピューレを更に煮つめて、好みのスパイスを加えて作りましょう。味は好みに調節して何通りも楽しめます。
材料(でき上がり500ml)
トマトピューレ……1kg
A
|酢……大さじ3
|砂糖……大さじ4
|塩……大さじ1
|おろしにんにく……少々
|おろし玉葱……大さじ1(20g)
|クローブ……1本
|ローリエ……小1枚
|赤唐辛子……1本
作り方
1 鍋にトマトピューレを入れて中火で煮立て、時々混ぜながら1/2量になるまで約20分煮つめる。
2 Aを加え、約10分煮て冷まし、クロープと赤唐辛子を除いて再び中火で一煮する。
3 熱いうちに煮沸消毒した保存瓶に入れ、ふたをして空気を抜く。
※冷蔵庫で1ヵ月保存できますが、開封後は1週間で食べきりましょう。
『2022 講談社お料理家計簿』シリーズ(全3回)第1回「冷蔵庫で1ヶ月保存OK!手作りトマトピューレで作る、絶品「アラビアータ」のレシピ」
第2回「【おいしい減塩レシピ】味気なさとは無縁!3種の「具だくさんスープ」の作り方」を知っておこう!」
第3回「【おいしい減塩レシピ】酸味が満足感のコツ。南蛮漬け・ポテトサラダ・ごま酢和えの作り方」
『講談社版 2022お料理家計簿』
講談社・編
日本一売れている、料理+健康家計簿『講談社版 2022お料理家計簿』。72年目を迎える2022年版も「一生続けたい」と長年愛用しているファンの期待を裏切らない内容で刊行します。豪華人気料理家陣によるレシピと献立例は、毎日のごはん作りにも重宝。健康・経済・暮らしまわりの豆知識なども、より充実した内容となっています。例年通り、「レシピ付きカレンダー」と「お料理下敷き」の付録つき。
料理制作/石原洋子
撮影/斎藤浩(本社写真部)
スタイリング/竹田美緒
取材・文/岡田ヒロ子
石原洋子
料理研究家。家庭料理、中国料理、フランス料理など幅広く修得。明るく飾らない人柄と確かな技術に基づく指導には定評がある。自宅で主宰する料理教室は40年以上続き、テレビ、雑誌等でも活躍中。著書も多数。