日本人の食事のウィークポイントの一つとして挙げられるのが、高塩分。1日の食塩摂取量の目標は男性は7.5g未満、女性は6.5g未満(※1)ですが、実際の1日の平均食塩摂取量は男性10g、女性9g(※2)になるそうです。

「減塩が体にいい!」と知っていても、なかなか続けることがむずかしいのが現状です。その理由は「物足りない」「おいしくないから」が多いよう。そこで活用したいのが「酸味」。さわやかな酸味が薄味の物足りなさをカバーして、「減塩なのに、おいしい!」を実現してくれます。『講談社版 2022お料理家計簿』より、料理研究家・牧野直子さんによる、かんたん・おいしい・今日から作りたくなる減塩レシピをご紹介します。

※1「2020年版 日本人の食事摂取基準」厚生労働省
※2「令和元年 国民健康・栄養調査」厚生労働省

 

 

さけの南蛮漬け

 

味付けに酢を使う南蛮漬けは、減塩料理に最適。出し汁も加えればさらにおいしさアップ!


 材料(2人分)
生ざけ……2切れ
赤、黄パプリカ……各1/2個


|ポン酢醤油……大さじ1 1/2
|出し汁……大さじ1 1/2 
|小口切り赤唐辛子……少々

片栗粉……適量
サラダ油……大さじ1
ごま油……大さじ1/2

 作り方 
1 生ざけは一口大に切り、片栗粉を薄くまぶす。パプリカは乱切りにする。

2 ボウルにAを入れて混ぜ合わせる。

3 フライパンにサラダ油とごま油を熱し、1を入れて中火で焼く。焼けたものから2に入れて味をなじませる。

塩分1.2g/エネルギー236kcal



ポテトサラダ

 

マヨネーズも酸味のある調味料の一つで、意外に塩分は控えめ。うまみとこくのあるベーコンは少量でも効果大。


 材料(2人分)
じゃが芋……1個
胡瓜……1/4本
塩……1つまみ
ベーコン……1枚
マヨネーズ……大さじ1
粗びき黒胡椒……少々

 作り方 
1 じゃが芋は2cm角に切り、水から柔らかくゆで、湯を捨てて水分をとばす。

2 胡瓜は小口切りにし、塩をふって水けを絞る。

3 ベーコンは7mm幅に切り、フライパンに入れて中火で炒める。脂が出てきたら1を加え、油がなじむまで炒める。

4 ボウルに3を入れて粗熱をとり、2とマヨネーズを加えてあえ、胡椒をふる。

塩分0.4g/エネルギー125kcal



かぼちゃのごま酢あえ

 

甘みのあるかぼちゃは酸味と好相性。ごまを加えて風味を高めます。


 材料(2人分)
かぼちゃ……150g


|酢……小さじ1
|すり白ごま……小さじ1
|醤油……小さじ1/2

油……大さじ1

 作り方 
1 かぼちゃは1cm厚さのいちょう切りにし、ラップで包んでレンジで2分加熱し、そのまま少しおいて蒸らす。

2 ボウルにAを入れて混ぜ合わせる。

3 フライパンに油、1を入れて中火にかけ、両面を香ばしく焼く。

4 2に3を加えてあえる。

塩分0.2g/エネルギー131kcal

『2022 講談社お料理家計簿』シリーズ(全3回)第1回「冷蔵庫で1ヶ月保存OK!手作りトマトピューレで作る、絶品「アラビアータ」のレシピ」
第2回「【おいしい減塩レシピ】味気なさとは無縁!3種の「具だくさんスープ」の作り方」を知っておこう!」
第3回「【おいしい減塩レシピ】酸味が満足感のコツ。南蛮漬け・ポテトサラダ・ごま酢和えの作り方」

『講談社版 2022お料理家計簿』
講談社・編

日本一売れている、料理+健康家計簿『講談社版 2022お料理家計簿』。72年目を迎える2022年版も「一生続けたい」と長年愛用しているファンの期待を裏切らない内容で刊行します。豪華人気料理家陣によるレシピと献立例は、毎日のごはん作りにも重宝。健康・経済・暮らしまわりの豆知識なども、より充実した内容となっています。例年通り、「レシピ付きカレンダー」と「お料理下敷き」の付録つき。

牧野直子
料理研究家、管理栄養士、スタジオ食(studio coo)主宰。生活習慣病の予防、ダイエットに効果のある食事法や料理を専門にしており、おいしくて体によいレシピに定評がある。『ゆる塩レシピ 減塩なのに薄味じゃない献立31日分』(学研プラス)など、減塩食に関する著書も多数。


料理制作/牧野直子
撮影/嶋田礼奈(本社写真部)
スタイリング/ダンノマリコ
取材・文/庄司和以