世の中には、掃除する場所や用途別にたくさんの洗剤が発売されていますよね。確かに便利ではあるものの、つい似たようなものを買ってしまったり、結局使い切れなかったりして、収納場所が洗剤だらけになってしまうことも……。大掃除シーズンには特に買い足してしまいがちですが、使う洗剤を思い切って減らせば掃除はもっとラクになる! と教えてくれるのが、お掃除職人きよきよさんです。お掃除業界歴35年、掃除術を紹介するYouTubeチャンネルの登録者数はなんと19万人! そこで今回は、著書『やみつき掃除術 市販洗剤4本で感動的に汚れが落ちて家じゅう試したくなる!』の中から、きよきよさん直伝の目からウロコの掃除術をご紹介! 大掃除にはもちろん、シンプルなお掃除ライフを目指す方にぴったりのプロの技をお届けします。
汚れの性質で洗剤を選べば、落ちない汚れも感動的に落ちる!
室内の汚れのほとんど9割を占めるのがアブラ汚れで酸性、水道の蛇口や浴室の鏡、台所のシンクについた白いかたまりや筋は水アカ汚れでアルカリ性、トイレの黄ばみや悪臭の原因もアルカリ性です。こびりついた汚れを落とすには、その汚れを中和してゆるめればいいのです。なお、汚れの中でもカビ汚れは中性の汚れです。洗剤で中和するのではなく塩素系洗剤で除菌漂白をします。
さて、中和とは化学反応により互いの性質を打ち消して中性にすることです。そこで酸性の汚れにはアルカリ性、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤を使用すれば、汚れが中和してさっと取れやすくなります。例えば、アルカリ性の水アカ汚れを取るのに、同じくアルカリ性のキッチン用洗剤を使用していたのではいくら頑張っても除去しづらいでしょう。
マスト洗剤はこの4種類! 酸性、中性、アルカリ性、塩素系
こびりついた汚れは洗剤で中和すればスルスル落ちます。すると備えておくべき洗剤は、汚れを中和するアルカリ性の洗剤1本、酸性の洗剤1本、除菌漂白(カビ取り用)の塩素系の洗剤1本、そして中性の洗剤1本。たった4本です。
「中性洗剤は、酸性もアルカリ性も中和しないのに、なぜ必要なの?」と思った人がいるかもしれません。市販の中性洗剤には界面活性剤が入っています。界面活性剤は浸透作用、乳化作用、分散作用という3つの作用で汚れを包み込んで落とします。酸性やアルカリ性では変質しやすい素材の汚れ落としや、あまりがんこではない汚れを落とすのに適しています。中性洗剤は食器用洗剤を使ってください(弱アルカリ性や弱酸性のものでもOK)。
掃除の現場でクエン酸や重曹などいわゆるナチュラル系の洗剤を使用したことはありますが、がんこな汚れを落とすには不向きでした。手肌にはやさしい洗剤なので汚れを落とし切ってから、汚れのこびりつき防止のために、こまめに使用するといいかもしれません。
今回使うのはこの4つ。キッチン・リビングがピカピカに!
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