初カレって、初恋と同じくらい良くも悪くも思い出深い相手ではないでしょうか? デジタルコミック誌「comic tint」で連載中の『10年ぶりの初カレがすごい』は、タイトル通り、10年ぶりに再会した初カレとの恋愛がテーマ。「comic tint」やマンガアプリ「Palcy」人気作で、注目を集めています。

物語の主人公は、念願かなって絵本の編集者になって2年目の式森初音(しきもり・はつね)。恋よりも仕事に打ち込む毎日でした。ある日、産休に入る先輩の代わりに絵本作家・うい先生の担当につくことになりました。初音はかねてからうい先生の作品が好きで憧れていたので、気合いも充分です。

 

打ち合わせのためにうい先生の自宅を訪れる先輩と初音。そこにいたのは、中学時代の同級生で、10年前の初恋+初カレだった御門(みかど)だったのです。

10年前の初カレが、仕事相手として現れた!『10年ぶりの初カレがすごい』_img1

 

動揺する初音とは対照的に、リアクションの少ない御門。早速、途中経過の作品を見せてもらいます。そこにはうい先生独特の色彩豊かな世界観が広がっていて、うっとりする初音。御門は中学時代から絵を描いていて、付き合っていた頃に彼が描いた作品をよく読ませてもらっていたことを思い出します。

思わずドキドキしてしまう初音ですが、今は作家と編集者という関係である以上、馴れ馴れしくするわけにもいきません。「とにかく今は仕事に集中しよう――」と自分に言い聞かせます。

後日、打ち上げを兼ねて食事に行くことになった二人。会話も編集者という立場をわきまえたものでしたが、思い出すのはやはり中学時代のこと。付き合っていた御門が引っ越すことになり、離れてしまっても思いは変わらないはずでしたが、スマートフォンを水没させてしまって連絡先がわからなくなり、それきりになっていました。初音はその後、何人かの男性とおつきあいをしたものの、御門は特別な存在のままだったのです。

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うい先生が酔いつぶれるまで飲んでしまったため、初音は担当編集者として責任を持って自宅まで送り届けます。でも実は酔っておらず、「作家としてじゃなくて“俺”として話したかったから」と御門。そして、「もう一度つきあおうよ」と。

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御門に情熱的に求められ、一線を超えてしまう初音。編集者と作家という関係性を守るつもりだったのに……。

まぁ、決して嫌になって別れたわけではないし、10年経っても特別な相手が、実はずっと憧れていた絵本作家と同一人物で、しかも「もう一度つきあおうよ」と言われた日にはそうなっても仕方がないでしょう! だって、初音が絵本の編集者になろうと思ったのも、中学時代に御門が描いていた原画を見てアドバイスした経験があってのこと。

初音は、編集者としては“うい先生”の可能性をもっと広げていい作品を世に出していきたい。一方で、10年前の初カレ・御門が今も初音のことを想ってくれていて、うれしくないはずがない! あんなことやこんなことをやり直したいし、当時はまだ幼くてできなかったこともしてみたい! 二人のやりなおしラブと仕事の行方を作品の中で楽しんで!

 

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10年前の初カレが、仕事相手として現れた!『10年ぶりの初カレがすごい』_img4

『10年ぶりの初カレがすごい』
茶久楽ゆっけ 講談社

編集者の初音(はつね)が新しく担当することになった絵本作家の“うい先生”は、中学の時に付き合っていた御門(みかど)だった! 初音にとって御門は、初恋で初カレ。そんな相手と再会して、意識せずにはいられない……!?
キスすらせずに自然消滅した2人が、10年前にできなかったことを全部する溺愛系やりなおしラブ!