深見じゅん原作の大人気コミックを30年ぶりのドラマ化した『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?』が、この4月にスタートします。江口のりこさんが演じるのは、新社会人の田中麻理鈴(まりりん)に「出世する秘策」を伝授する先輩社員・峰岸雪。この数年、ドラマや映画など出演作が引きも切らず、まさに出世街道をひた走る彼女、その働き方のスタイルは意外なものでした。
「ガツガツしてる」積極性やめげない明るさを認める作品に
江口さんが演じるのは、ヒロインの新入社員・田中麻理鈴が配属された窓際部署「資材管理室」の先輩社員・峰岸雪。麻理鈴に「出世したくない? それなら悪女(わる)にならないと」と導く謎多き人物です。原作の峰岸さんの面差しは、どことなく江口さんと似ているような。
「髪型がすごいので、まずは“どうしようかな”と思いました。面白いキャラクターだし演じるのが楽しみです」
江口さんの言う「すごい髪型」とは、80年代に一世を風靡したテクノカット。原作コミックの描かれた時代は、昭和のバブル真っ最中です。
「ちゃきちゃきと明るい主人公が昭和の“ザ・少女漫画”という感じで、これを令和にやるのは、単純に面白そうだなと。麻理鈴はある理由から『出世したい』と考えるようになるんですが、すごく積極的なタイプなんです。その強引さが人によってはうっとうしいなあって感じる人もいるでしょうけど、私が演じる峰岸なんかは、彼女の積極性とかメゲない明るさをを認めているんですよね。今の時代ってそういうキャラクターの若い女の子が少ないし、麻理鈴みたいに『出世したい』という人は『ガツガツしてる』と思われ、周囲から引いて見られたりするじゃないですか。そういう主人公をあえて『それってカッコいいんじゃない?』と描く、そう思ってもらえるドラマにしたいと。私もそうなるといいなと思っています」
「この先輩私のこと注意したいんだろうな」とすぐ察する
ちなみに江口さんが新人の頃は、どんなタイプだったのでしょうか。
「『この先輩私のこと注意したいんだろうなー』っていうのはすぐ察するタイプで、なんかこっち来そうだなと思ったらすぐにシャッター下ろして、何も言わせないようにしてましたね。嫌な後輩だったと思います。色々言われるのって嫌じゃないですか。当時はそう思ってました。でも仕事しているうちに変わってきますよね。やっぱり指摘されることって、だいたいが合ってることが多いし、『自分でも分かってるから言わないで』みたいなことで言ってほしくないわけで。でもちゃんと指摘してくれる人って、もうそんなにいないですから。今は『何も言わないで』っていう態度は取らないようにしています」
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