寂聴さんが教えてくれた夢を叶える秘訣とは?
90歳を超えても現役の作家として大活躍していた寂聴さんですが、瀬尾さんは彼女から「小説家になる」という夢を叶えることができた秘訣を教えられます。
「『一つのことを貫くことは、いろいろなことを犠牲にすること。一つの才能を極めたいなら、他の可能性は捨てなさい。一輪の大きな花を咲かせるため、余計な芽を摘み取って栄養を一つのつぼみに集めるように』と先生は教えてくれた」
寂聴さんが覚悟を持って自分の夢に向き合っていたことが分かりますが、瀬尾さんはその覚悟が生半可なものではなかったことを伝えています。
「『楽な生活が出来る方法とかいろんな誘惑があったけれど、いつの時も小説を書きたいという意志だけを通した』と先生は言う。『貧乏な時期もあったし、世間から誤解され、ひどい悪口を言われることもあったけれど、負けなかった。楽に生きようと思ったことはない』と断言する」
夢を貫き通すと他人にも良い影響が
そんな中、瀬尾さんは夢を貫き通すことの意義を自分なりに見出していくのでした。
「先生が女学生だったころ、家事さえできれば良い妻になれると決めつけられていた。小説家になる夢を語るのは、学校中探しても先生くらい。その夢を貫き通した先生は今もなお、小説を書くことが楽しくて仕方ないらしい。夢を持つ人はキラキラ輝いていて、意志を貫こうとするその姿勢は人に希望を与える」
写真提供/瀬尾まなほ
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