やっぱり気持ちが落ち着く先はモノトーン。春夏に持ちたい黒小物【スタイリスト佐藤佳菜子】

ファッションスタイリスト佐藤佳菜子さんが日常のおしゃれについてのアイデアや思いを綴る連載です。

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こんにちは。mi-molletでやらせていただいているこの連載は週一更新なのですが、一週間が終わるのがはやいこと！　こうやって日々を過ごしていたら、すぐに年をとっちゃう。

さて、ファッションの話です。春物の出始めの時期は、カラフルなアイテムに夢中だったのですが、あたたかい日がなかなか来ないでぐずぐずしているうちに、やっぱりモノトーンの人たちが、いつの間にか集まってきていました。それでこそ、本来のわたしです。

黒いフラットシューズはわたしの定番。毎シーズンかならず、あたらしい人を召喚しているのですが、今期はトゥがすっと長いものを選びました。透け感のあるチュールのネブローニは、黒は黒でも涼やか。って、どうにか黒をやめずに夏を迎えようとする黒への愛が溢れる一品。春も夏もどうしても黒がはきたいという強い気持ちのあらわれです。

それから、手前味噌で恐縮ですが、LEE MarcheでHEWNとコラボをしたナイロン素材のフラットシューズもなかなかうまくできたので、恥ずかしながら。スポーツサンダルなどで、ナイロンの靴というのは、まあまあありますが、端正なバレエシューズをナイロンにしてみたらどんな感じなのかしらという、わたしの出来心です。でも、その出来心がけっこう成功した気がする。新鮮な顔つきに見えませんか。見えないか、そうか、すみません。

バレエシューズのような永遠の定番というか名品をなにか変えるってすごくむずかしくて、こんな完璧なものに何をしたらいいのだろう、あえて崩す必要があるのかと毎回悩むのです。って、わたしの悩みなんてどうでもええな、これまたすみません。

それから、少しふざけたPVCの靴はザラで。最近、ヒールの靴が履きたいなと思ったのですが、日常生活でヒールを履いていたなつかしいあの頃のように、悲しいかな、ヒール靴で走ったり、長い間歩いたりもうできない！！！　だから、履くのはきっとちょっとご飯にいくときや、インスタライブ中などが関の山。でも、ヒールにはちょっとしたワクワク感がある。

そしてバッグも黒。プレスルームで見たときから一目で気に入ってしまったメゾンカナウのこのバッグ。飾り気のない無機質さがいい。いろいろ要素の多いコーディネートになったとき、すっきり収まって、端正にまとめてくれる。それで、今日ももちろん真っ黒コーディネートです。

みなさまはどんな一週間でしたか。わたしは、いろいろありますが、生きている限りなにかあるのは宿命。あきらめないで目の前にあることをひとつずつがんばってやることを忘れずに、今週を過ごしています。さぁ、がんばらなくちゃ。来週もよかったら遊びに来てください。

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