地域による物価の差はどのぐらい?


食費を節約するお得情報の前に、地域別の物価の差について見ていきましょう。総務省が発表した「家計調査報告(家計収支編)」によると、2022年3月の都市別の食料費は以下のようになっています。

大都市 75071円
中都市 71460円
小都市A 68339円
小都市B・町村 62993円

東京などの大都市は、他の都市部に比べて15%ほど食料費が高くなっています。特に、米やパンなどの穀類、肉類、野菜、海藻、果物、調理食品が他の都市部に比べて高く、外食費も15~40%程度高いことがわかります。理由は、スーパーなどの小売店の店舗家賃が高く、それが価格に含まれてしまうから。また、東京は地方に比べて商品の品揃えが豊富で選択肢が多く、高価なものも購入可能なので、東京23区の食費は1~2割高いとも言えます。

 
 


食費の節約方法① ネットスーパーを利用する


子どもが巣立って2人世帯になっても、以前と同じ分量で買い物をしてしまい、食材が消費期限切れになって廃棄していないでしょうか。大容量でお得だからと冷蔵庫に保存しているものを忘れてしまい、「なかったら困るから買っておこう」などしていませんか?

その点、ネットスーパーであれば冷蔵庫を確認しながら注文できるので、食材の買いすぎを防げます。実店舗では、カゴに入れた食品を棚に戻すのも面倒で、何となくそのまま買ってしまうこともありますが、ネットであれば削除も簡単。実際に目で見ていると、大容量の方がお得で買いすぎてしまうこともありますが、ネットであれば冷静になれるという人も多いのではないでしょうか。ちなみにネットスーパーはプロがいいものを選んで届けてくれるので、そういった点でもメリットがあります。

【国内の主なネットスーパー】
イトーヨーカドーのネットスーパー
イオンネットスーパー
楽天西友ネットスーパー


食費の節約方法② シニア割を積極的に活用


シニア割などを設けているサービスも数多くあります。これらを上手に利用すればお得になるので、ぜひ活用してみてください。

・すかいらーくグループの「プラチナパスポート」
60歳以上の方に向けて、お会計が5%割引になるプララチナパスポートを2023年3月末までの期間限定で配布中。

・イトーヨーカドーの「シニアナナコカード」
60歳以上の方から使える電子マネー。通常のnanacoのサービスに加え、15日と25日のシニアナナコデーは5%割引になります。
※ネット通販、ネットスーパーでの購入は割引対象外です。

・イオングループの「G.G WAON」
55歳以上が対象の「G.G WAONカード」と「ゆうゆうワオンカード」を使うと、これまでよりお得に買い物を楽しむことができます。


食費の節約方法③ 「○○Pay」でキャッシュバックを狙う


どうしても思う存分買いたいという方は、スーパーでの支払いをPayPayに変えるのはいかがでしょうか。親には「スマホを使って支払いをするなんて嫌だし面倒」と言われてしまうかもしれません。ですがご存知のように、「○○Pay」は一度取り入れてしまえばずっと節約効果が続く嬉しい仕組み。慣れれば簡単だということをやんわりと伝えて、まずはキャッシュバック率の高いPayPayをスーパーで使うところから始めてみるのはいかがでしょうか。

 


食費比率の分類や冷凍活用でも節約はできる!


食費に関して口を出しても良さそうなご両親であれば、まず食費が高くなる原因を把握しましょう。それによって具体的な提案ができるようになります。外食費であれば、あらかじめ予算を決めておくのも効果的。食費比率は大きく以下のように4つに分かれるので、何にお金を使ってしまっているかを改めて知ることで、それが節約にもつながります。

 

親世代には少し難易度が高いかもしれませんが、「マネーフォワードME」のような家計簿アプリを導入して節約につなげるという方法も。こちらは品目ごとに自動的に集計できるので、節約の参考になります。

また、冷凍を上手に利用するのも1つの節約方法。たとえば野菜は、丸ごと購入がお得な食材の1つです。小さく切って小分け冷凍すると、みそ汁の具材としても便利。食べきれない量は、冷凍保存しておくと料理のストックができます。今日は疲れたからお惣菜やデリバリーにしちゃおうかな……、そんな時でもストックがあれば中食を利用することなく節約できます。
 

 

主な食費の節約方法と食費比率についてはこちら
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写真/Shutterstock
構成/渋澤和世
取材・文/井手朋子
編集/佐野倫子

 

 

 


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