新型コロナウイルスの影響で、私たちはマスクの着用やオンラインでのコミュニケーションが求められるようになりました。
それに伴い、私たちが得られたこともあれば、失ってしまったこともあるでしょう。

mi-mollet(ミモレ)の読者に実施したアンケートを参考に、マスクやオンラインによるコミュニケーションのメリットとデメリット、さらに、デメリットを解消するための方法についても考えていきます。


マスク着用でのコミュニケーションのメリット・デメリット

 

アンケート結果では、「マスク着用のコミュニケーション」に関しては、ほとんどの人がメリットを感じていませんでした。
もちろんコミュニケーション以外のところでは、「化粧を手抜きできる」「ほうれい線を隠せる」「口臭が気にならない」ことについてメリットだと感じられている人はいます。
でも、それ以上にデメリットを感じている人が多かったのです。

たとえば、
・相手の表情、気持ちがよく分からない。
・お互いの声が聞き取りにくいけど、聞き返すのは失礼になってしまうから、あいまいな会話になってしまう。
・顔の目より下を見たことがない人が増えてきた。

など。

そんなに親しくない相手だと、マスクをしていると誰だか分からないこともあります。私は、以前から関わりのある取引先の人に、「初めまして!」と名刺を渡してしまったことがあります(苦笑)。
また、初対面の場合は、相手の顔のマスクで隠れている部分を自分で勝手に想像して人相を作り上げてしまうところがあります。初めてマスクをとった相手の顔を見たとき、「思っていたのと違った!」という軽い驚きを感じたことがある人は、少なくないでしょう。

 


インタビューの仕事では、マスクはデメリットだらけ


私自身、著名人インタビューの仕事をしているので、相手の表情が分からないままインタビューをするのは、本当に大変です。特に、相手の「人となりの魅力」を探っていくようなインタビューの場合は、相手の内面に入っていく作業が必要となるので、お互いにマスクをしていると、なかなか心を通わせられず、苦労します。

目の表情が少ない人だと、普通に話していても「怒っているのではないか」と勘違いをしてしまうことがあります。本来は、相手の表情を読みながら、「どこまで突っ込んで質問しても大丈夫かな?」と探っていくのですが、相手の気持ちが読めないと、相手の懐に入っていけなくなってしまうこともあるのです。

また、自分が笑顔でいるから、相手に安心感を与え、心を許してもらえるところもあるのですが、表情を見せられない分、それが難しくなってしまいました。

それは私に限らず、営業やお客様と対面して販売する仕事をしている人なども同じでしょうし、多くの人にとって、コミュニケーション中に「自分の表情を見せること」、そして「相手の表情を読むこと」は重要なことです。
それができない今は、「意外と思いがすれ違っている」ことが多いのです(そのことに気づいていないことも多いのですが)。「今まで通りにうまくいっているはずだ」と安心しないで、「もしかしたら、会話(思い)が食い違っていることもあるかもしれない」と思いながら、注意深くコミュニケーションをとったほうがいいでしょう。

では、マスク着用でのコミュニケーションのデメリットを解消するには、どうしたらいいのでしょうか。マスクを取る以外、抜本的な解消は難しくても、できることもあります。次のページで紹介します。

次ページ▶︎ マスク着用のときに心がけたいこと

【漫画】マスクしていると、表情が分からない上司
▼右にスワイプしてください▼