新型コロナウィルスの流行と共に社会に表れてきたものといえば、「同調圧力」です。日本は特に、同調圧力(=周りの人と同じような言動することを強制する力)が強いと言われています。
場の空気を読み、違う意見が言えなかったり、みんなと同じような行動をしなくてはいけないような気分を味わったりしたことがある人は多いものでしょう。
ただし、自分が曲げたくないことに対しても、その圧力によって言動が制限させられてしまう環境は、生きづらさを感じるもの。同調圧力に負けないためには、どうしたらいいのでしょうか。


同調圧力は、なぜ生まれるのか

 

同調圧力は、どの環境にもあります。職場、学校などのほか、3人以上の人間関係(友達、仲間、ママ友など)であれば存在し得るし、人数が多いほど、生まれやすいものです。
日本は、出る杭は打たれることの多い社会であるため、「みんなとは違う意見を言わないほうが賢い」と考えている人は少なからずいます。
それで、自分の意志をきちんと持っている人ほど、生きづらくなる傾向があり、敢えて思考を停止させてしまう人もいます。「流されて生きるのが、世渡り上手」だと考えてしまうのです。
本来は、自分の意見を持ち、お互いに意見をすり合わせて、より良い答えを導いていくことのほうが大事であるにもかかわらず、多くの人が事なかれ主義で、向き合うことから逃げてきたツケが、現代の社会に出てきているのかもしれません。

そもそも日本では、なぜ、同調圧力が生まれやすいのでしょうか。それは、「みんなと同じでいることを求められる学校教育の影響」が大きいでしょう。
「人とは違う、自分の個性を生かすことが大切」だと教わっていないので、みんなと違っている人は、「悪」だと見なしてしまうところがあるのです。
みんなと同調するには、時に我慢が必要なこともあります。そうすると、“我慢をしない相手(=同調しない相手)”をズルいと感じ、「私も我慢して、みんなと同調しているのだから、あなたも同じ行動をすべきだし、しないのであれば、仲間外れにする」という、間違った思想がまかり通ってしまうのです。
逆に、同調しなかったことで、みんなの輪から外れた人は、孤独の苦しみを味わい、生きづらくなります。ひどい場合には、それがきっかけで悪事に手を染めたり、命を絶ってしまったりすることもあるでしょう。

このような同調しても、しなくても、「地獄」の環境を、今後、変えていかなくてはいけません。では、どのように変えていけばいいのでしょうか。次のページで紹介します。

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