1にビタミンD、2にカルシウム

 

骨密度の向上に貢献する三大栄養素が、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの3つです。カルシウムは骨の材料となるミネラルをつくる栄養素、ビタミンDとKは骨づくりの効率を上げる栄養素です。以下にそれらの摂取目標量と、具体的な食材の一例を挙げておきます。

<1日の目標量>
・カルシウム…600㎎/日 (例)干しエビ大さじ1(=600㎎)
・ビタミンD…20㎍/日 (例)サケ1切れ80g(=25㎍)
・ビタミンK…150㎍/日 (例)ほうれん草1/4束 60g (=160㎍)、納豆1パック50g(=300㎍)

ビタミンDは骨や筋肉を丈夫にする栄養素です。「骨=カルシウム」というイメージがありますが、体内のビタミンDが欠乏すると、腸のカルシウム吸収が不十分となり、骨量(体内の骨組織の重量)が下がって骨密度の低下につながります。骨密度を効率よく上げるポイントは、「1にビタミンD」「2にカルシウム」を意識しながら摂取することです。

 

ビタミンDは日光浴でもつくられる


ビタミンDは食事による摂取だけでなく、皮膚にある「ビタミンD前駆体」に紫外線を当てて体内でつくり出すこともできます。ビタミンDを多く含むきのこ類も、紫外線に当てるとその含有量がさらに増します。きのこ類は2~3時間でもよいので天日干しをしてから調理すると、ビタミンDを効率よく摂取できます。

ビタミンDを食事から摂取する場合、1日あたりの目安量は8.5㎍です。骨粗しょう症の患者さんの推奨摂取量は10~20㎍です。1日あたりの上限は100㎍とされているので、ビタミンDをサプリメントで摂る場合は、食事による摂取量も考慮して上限をオーバーしないように気をつけましょう。