新型コロナウイルスと更年期の関係って? 更年期もウィルスも乗り切るには、免疫力を高めて戦える体を作っておくのが大前提。ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして「内側から美しくなる食生活」を提唱してきたエリカ・アンギャルさんに取材。最新のヘルシーフード情報、世界から見た日本の食生活の良いところ悪いところ、そして更年期もハッピーに過ごすためのメンタルケアについて伺いました。

第三回は、エリカさん自身も実践中! という、更年期のストレスマネジメントについていろいろと教えていただきました。

 


女性の社会的責任が増し、更年期症状はさらに重く!


私は1985年に交換留学生として初来日し、日本の高校で1年間学びました。その頃から比べると、日本女性の生活スタイルは大きく変わってきています。それゆえ、更年期症状もかつてより重くなっているのではないかと感じています。

その最たる要因はというと、忙しすぎること。英語で「Rushing woman’s Syndrome」という言葉があるのですが、現代の日本女性はまさにその“走りっぱなし症候群”に陥っていると思います。仕事、家事、子育て、加えて昨今はSNSなどのテクノロジーに割かれる時間も増えていて、24時間何かに追われていると言えるほどです。

 

とくにSNSは中毒性があるので、意識して断たないとどんどん大切な時間を取られていきます。ハーバード大学など多くの研究でも、SNSを見ているときと違法薬物を摂取しているときは、脳の同じ場所が反応を起こすことが分かっています。やりがいのあることを成し遂げたり、中毒性のある物質を摂取したときに上昇する脳のドーパミンレベルがSNSでも高まるため、皆、なかなかSNSをやめられないのです。

ではこういったTO DO LISTに追われたような生活を続けているとどうなるかと言いますと……、当然ですが体はストレスを感じて、ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。これが慢性的に続きますと、体は生き延びるために他のホルモン分泌を削ろうとします。そこで何が一番削っても良いと判断されるかというと、それが性ホルモンなのです。現代女性の更年期、またはもっと若い方のプレ更年期症状がひどくなっている理由のひとつが、この慢性的なストレスと言えるでしょう。

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親日家の栄養コンサルタントエリカ・アンギャルさんの日常は?
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