好評をいただいているエリカ・アンギャルさんの連載。これまでミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして、「内側から美しくなる食生活」を提唱してこられました。

そのエリカさんが強く推奨しているのが、インナービューティーを促すアルカリ化(アルカライズ)。その鍵を握るのは食事だけでなく、ストレスコントロール、睡眠、呼吸といった心のアプローチも不可欠です。そこで第4回は、アルカライズを促してくれる呼吸法についてお話していただきました。

 


日本女性の肌ケアのアンバランスさとは?


乾燥が気になる季節。そうなるとまず影響を感じてしまうのが肌の乾燥ではないでしょうか。日本女性は美しくなることに対してとても努力家で、とくにスキンケアの熱心さは驚くものがあります。毎日丁寧な泡洗顔をおこない、ラグジュアリーな化粧品でたっぷりと保湿し……。実際、日本人の化粧品への投資額は世界でもトップクラスと言われています。

 

ところが不思議なのは、こういった肌への外側からのアプローチに対して、内側からのアプローチがついていっていないこと。ものすごく高い化粧水や美容液をつけているのに、食事は添加物だらけの安いお弁当で済ませていたりします。でも、一般的な化粧品がアプローチしてくれるのは、基本的には肌の表面。インナービューティーには中々つながりづらい面があります。

ここで少し、肌の構造について説明しておきたいと思います。私たちが普段目にしているのは肌の「表皮」です。水分の蒸発を防いでうるおいをキープしてくれたり、外側から異物が侵入してくるのを防いでくれるなど、バリアの役割を果たしています。

画像:Shutterstock

その「表皮」の内側にあるのが「真皮」です。この真皮はコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質、またヒアルロン酸など、美肌を保つ重要な成分から成っているだけでなく、血管やリンパ管、汗腺もなども通っていて、これが肌の弾力に大きく影響しています。

それぞれに大切な役割を持つ「表皮」と「真皮」ですが、「表皮」の厚さが約0.2mmであるのに対して、「真皮」はその数倍~十倍ほどあります。そして私たちの肌は常にターンオーバーして生まれ変わっていますから、今は「表皮」の内側にある「真皮」が、やがては「表皮」として表に出てくるということ。つまり美肌になりたいなら、「表皮」にアプローチするよりも「真皮」にアプローチすることのほうがはるかに重要、ということなのです。
 

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“アルカライズ”はなぜ美しさの素?
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