コミュニケーション能力は、繰り返しの練習で上達する

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「対等な立場で伝える」という心構えを持ったあとに大切になってくるのは、「どう伝えるか」ということです。言葉の選び方、表現の工夫といった点にも注意を向ける必要があるでしょう。

「いままでうまく伝えられたことがなかったから能力がない」

と思っている人は大勢いるのかもしれませんが、安心してください。赤ちゃんのときから、生まれつきコミュニケーション能力が高いという人はいません。伝え方のスキルは、練習次第で、誰でも身につけることができるものなのです。

たとえるなら車の運転技術のようなもの。

はじめはうまくいかないことがあっても、場数を踏み、コツをつかんでいくことで、かならずスキルとして身につけることができるようになるでしょう。

 

著者プロフィール
戸田 久実(とだ くみ)さん:
アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役/一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事/アンガーマネジメントコンサルタント/一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所認定トレーナー。立教大学卒業後、株式会社服部セイコー(現・セイコーホールディングス株式会社)勤務を経て研修講師に。銀行・生保・製薬・通信・総合商社など大手民間企業や官公庁で「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修や講演を実施。1on1のコンサルにも対応し、対象は新入社員から管理職、役員まで幅広い。講師歴は29年。著書は『アンガーマネジメント』(日経文庫)『怒りの扱い方大全』(日本経済新聞出版)『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』『アドラー流 たった1分で伝わる言い方』(以上かんき出版)など多数ある。

『アサーティブ・コミュニケーション』
著者:戸田久実 日経BP 日本経済新聞出版 990円(税込)

相手を尊重しながらも自分自身の意見を伝える「アサーティブ・コミュニケーション」。その考え方やシチュエーション別の実践法を、講師歴29年、コミュニケーション関連の著作も多数ある著者がわかりやすく説明。ビジネスの現場視点で書かれていますが、プライベートでも十分応用できる事例が満載です。


構成/さくま健太