洋服の洗濯表示が新しくなったのを知っていましたか? 新しい服を買う時や衣替えの時期に製品表示タグを見て、違いに気づいていた人もいるかもしれませんね。以前は日本工業規格(JIS L 0217)という日本独自の規格で定められた洗濯表示でしたが、グローバル社会に合わせ、2016年12月から国際規格に合わせた新しい洗濯表示(JIS L 0001)に変わりました。大きな変化は、記号の中に日本語での表記がなくなったこと。新しい洗濯表示の意味を知ることで、お気に入りの服を長く大切に着られるようにしませんか?
今回は、お店で処理してもらうクリーニングの洗濯表示をQ&A方式で解説していきます。
Q. ドライクリーニングの仕方を示したこの記号、どんな意味かわかりますか?
円形の記号は、本革及び毛皮を除く繊維製品のタンブル乾燥・仕上げを含めたドライクリーニング処理及びウエットクリーニング処理を表しています。
ちなみに、以前の洗濯表示はこれでした。
「ドライ」と日本語表記があったのに比べると一見わかりにくい気もしますが、インポートブランドと共通の表示になったので覚えておくと役立ちますよ。続いて、
Q.こちらの記号、どんな意味かわかりますか?
です。先ほどの記号の違いは中の文字と下線。下線がつくと弱い処理という意味が加わります。
以前の洗濯表示はこれでした。
Q. ウェットクリーニングの仕方を示したこの記号、どんな意味かわかりますか?
汗やシミなどの水溶性の汚れはドライクリーニングだけでは落ちにくいため、水洗浄も行うウェットクリーニングで落とす必要があります。ではこの記号、どんな意味かわかりますか?
です。下線が2本になるとより弱い処理で扱わないといけないという意味になります。このマークがついていれば家庭洗濯の「水洗い禁止」表示もついていても水洗いが可能です。でも、クリーニング店でプロによる水洗いが可能という意味なので、家で洗濯はしないでください。
以前は、これに該当する記号はありませんでした。
洗濯表示記号は全部で41個! 注意するポイントは「点と線」
洗濯表示記号は、洗濯・漂白・乾燥・アイロン仕上げ・商業クリーニングの5種類に分かれており、全部で41個あります。基本的には5種類すべてがタグに表記されているのですが、どれかが記載されていないこともあります。その場合は「記号によって意味している全ての処理が可能」なのだそうです。たとえば漂白の記号がない場合は、どんな漂白剤も使えるという意味です。また、バツ印がついている場合はその処理ができないという意味です。これは以前の記号と同じですね。
新しい洗濯表示のポイントは「点と線」。
・記号の下につく「線」は増えるほど、弱く繊細な扱いが必要
・記号の中の「点」は増えるほど、高い温度が必要
と覚えておきましょう。ここをおさえておけば迷わずにすみます。長年愛用したいコートなどをクリーニング店に持って行く前に、新しい洗濯表示をチェックしておくと安心できますよ。
【画像】家庭での洗濯・漂白・アイロンの新洗濯表示記号はこちら!
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参考・引用元:
洗濯表示(平成 28年12月1日以降)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html#m02
洗濯表示(平成28年11月30日まで)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html
編集/朏亜希子
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