『鎌倉殿の13人』、粋な着地点のすばらしい最終回だった。
北条政子は、自分の息子の暗殺まで命じた弟、数々の敵や同志を追いやってきた弟が、これ以上陰惨なことをしなくてもいいように永遠の眠りへと導く。弟が所望する特効薬の処方薬を目の前でこぼすというやり方で。殺人未満とでもいったらいいだろうか。そして、逝こうする弟に、やさしく「お疲れ様でした、小四郎」と声をかけた。彼は北条義時ではなく、小四郎として眠りについた。大仰さ、派手さがないからこそ、心が揺さぶられる最後だった。1年間、見続けていた人ならあの一言が染み入る。おしゃれだなー、三谷幸喜さん!
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