料理家・栗原はるみさんの大ベストセラー、『ごちそうさまが、ききたくて』
この本で料理を覚えたという方も多いのではないでしょうか? 
栗原さんにとって初めての器特集を掲載したパーソナルマガジン『栗原はるみ』3号では、『ごちそうさまが、ききたくて。』で使用された器も登場しているんです。担当ライターが撮影秘話をご紹介します。

栗原はるみ『ごちそうさまが、ききたくて。』の表紙の器の秘話_img0
12月1日発売の『栗原はるみ』は2023カレンダー、約70ページのおせち料理の別冊と、豪華付録付き!


何世代にも愛される、大ベストセラー


栗原はるみさんを一躍有名にしたレシピ本といえば、『ごちそうさまが、ききたくて。』(文化出版局)。1992年に出版されてから30年が経ちますが、つい最近も重版され85刷、発行部数は累計132万部。今なお、売れ続けているレシピ本界のレジェンドです。

栗原さんと同世代の方はもちろん、その子世代、さらにその下の世代へ。3世代に渡って愛され続けるレシピ本は、なかなかありません。

 

私も大学生の頃に購入して、初めての一人暮らし、ワンルームの狭いキッチンでこの本を広げ、たくさんの料理を作りました。この本を持っている人それぞれに、思い出があるのではないでしょうか。

パーソナルマガジン『栗原はるみ』3号は、栗原さんにとって初めてとなる、器の大特集。おそらく5000個以上、と仕事柄たくさんの器を所有している栗原さんですが、意外にも誌面で本格的な器の公開はしてこなかったそう。
初公開の食器棚、陶芸作家との出会いなど、器好きなら誰もが気になる内容が目白押し。「想い出の器」の企画では、あの『ごちそうさまが、ききたくて。』で使用された器も登場します。

栗原はるみ『ごちそうさまが、ききたくて。』の表紙の器の秘話_img1
『栗原はるみ』の器特集では、食器棚の中も初公開!


想い出の器は、今でも現役

栗原はるみ『ごちそうさまが、ききたくて。』の表紙の器の秘話_img2
 

コロコロと丸いクリームコロッケが入ったオーバルの深鉢は、『ごちそうさまが、ききたくて。』の表紙の写真に採用された器です。
今回、雑誌の撮影時、この深鉢が目の前に登場すると、「本物だ!」とスタッフからは歓声があがりました。

このオーバルの器は、30年以上前、自由が丘にあった器屋さんで栗原さんが購入したもの。最近ではこの形もよく見かけるようになりましたが、当時、オーバルの器はとても珍しかったといいます。この本がベストセラーになると、出版社には「あの表紙の器はどこで買えますか」という問い合わせが殺到したそうです。

「『ごちそうさまが、ききたくて』で、私の人生は本当に変わりました」

栗原さんはそう振り返ります。
それまでも何冊かレシピ本を出していた栗原さんですが、この本がここまでヒットするとは、ご本人も当時のスタッフも、誰も想像していなかったのです。

「タイトルも最後まで反対されたんですよ。これでは売れません、とはっきり言われました。不思議なものですね。この本で、私も、レシピも、器もみんな一緒に有名になって……」

今回、雑誌『栗原はるみ』の撮影で、オーバルの深鉢に栗原さんが盛り付けたのは、野菜の煮浸し。
栗原さんが昔から作り続けている一品ですが、何度も分量を調整して、進化させてきました。
もちろん、『ごちそうさま』に掲載されているレシピで作っても十分おいしいのですが、今回新たに雑誌に掲載されているのは、栗原さんが今一番おいしいと感じている分量と作り方。
ぜひお試しいただきたいと思います。

器との出合いを大切に


それにしても30年間、たくさんの器と出合ってきた栗原さんですが、今でも当時の器を大切にされていることに感服です。

どこで買ったか、誰の作品か、出合った時にどう感じたか。
栗原さんは、「ほとんどの器の情報を覚えている」といいます。そして、「めったに器を割ることはありません」と。
どの器も、栗原さんにとっては特別なもの。丁寧に扱えば、一生もの、なのです。

私はこのオーバルの器を見たとき、実家の食器棚にずっとある、懐かしい器にもう一度出合ったような気持ちになりました。
同時に、好きで買い求めたわが家の器たちを、これからもっと大切にしていこう、と心から思いました。

雑誌『栗原はるみ』で、栗原さんの想い出の器に、ぜひ再会してみてください。

「あのころの私は、器のことがまだあまりわかっていなかったのでしょう。いまなら当時のような選び方や合わせ方はきっとしないと思います。でも、これはこれで人生のいい記念です」(『栗原はるみ』3号 私のうつわ、食器棚3 思い出の器より)


雑誌『栗原はるみ』創刊3号
中身をチェック!


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特別付録①
別冊『おいしすぎる、おせち。』

今こそ伝えたい、栗原はるみが母から受け継いだ基本のおせちのレシピ集は、まさに永久保存版。「お正月にあると嬉しいもう一品」、「新年を迎えるためにやっておきたいこと」も掲載し、大ボリュームの68ページです。

特別付録②
暮らしとカレンダー 2023

読者のリクエストで実現! 美しい写真で栗原家の庭、四季の暮らしを楽しめる、2023年度のカレンダーです。

特別付録③
音声コンテンツ「聞いて楽しむ栗原はるみ」

雑誌の裏話・秘話を栗原はるみがラジオ形式で配信。「初公開の食器棚と、大切な宝物」「鍋料理がおいしくなる秘訣とは」など、テーマごとに計8コンテンツを順次公開中。

メイン特集
私のうつわ、食器棚。

栗原はるみ、初めての器特集。人生がつまった食器棚、想い出の器や数々のコレクションを、器にまつわるストーリーとともにご紹介します。

レシピ特集
準備でおいしい、5つの鍋。
いつもの鍋も、具材の切り方、盛り付けで味も楽しみ方も変わる。冬に嬉しい、鍋レシピを紹介します。

ファッション特集
冬に着たい服。
読者からの反響も多い、栗原さんの私物&コーディネート。寒い冬も楽しく装う、ダウンコート、モヘアニット、ついつい買ってしまうニットの帽子……など。

文/山野井春絵
構成/片岡千晶

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