ファッションエディター松井陽子さんが鎌倉の新スポットと、訪れたときのファションを紹介します。

皆さんこんにちは。

10年に一度レベルの強い寒波って……! 厳しい冷え込み、積雪など生活に影響の出ている所もありますね。皆さまのお住まいの地域はご無事でしょうか。

私の住む鵠沼海岸も一昨日の夜には小雪も舞っていたようです。どうかな、と朝起きて外を見たらいつも以上に寒い以外は、通常通りの朝でした。

原稿書きの合間に、昨日は昨年末から楽しみにしていたランチの予定が。場所は鎌倉の大仏さまのちょっと先。新しくオープンしたばかりの熊澤酒造のレストラン『モキチ  カマクラ』です。

「最強寒波、でもハーブガーデンも案内したいから暖かくしてきてね!」と事前に連絡をくださったのは、熊澤酒造の蔵元夫人の由布子さん。大好きな私のお料理の先生でもあります。

その新しいレストラン、もう本当に、お伝えしたいことばかり……!!

熊澤酒造といえば、茅ヶ崎にある湘南に残された唯一の蔵元さんです。以前のブログでもご紹介したことがありましたね。 敷地内には日本酒の酒蔵のほか、クラフトビールの醸造所、レストランやカフェ、パン屋さんやギャラリーもあって、いつ行っても人が多く集まっている湘南が誇る大人気スポットです。

……とさらりと言うと「なるほどね」という感じですが。

レストラン『モキチトラットリア』の建物は、なんと築450年の古民家を移築したもの。カフェは築200年の古民家だったとか。その古き良き建物そのものを大切にしつつ、新しい息吹を吹き込んで、シンボリックな空間に仕上げているんです。建築の知識があってもなくても、その重み、その試みのダイナミックさに圧倒されます。

インテリアや壁の装飾もとっても素敵で、レストランの大きな窓から見える裏山の緑もなんとも心地がよくて。お料理も、もちろんビールもお酒も絶品! そうなんです、敷地内に一歩足を踏み入れると、そこはとっても特別な一画になっているのです。

そもそものご縁は、蔵元ご夫妻が夫たちの藍染『LITMUS(リトマス)』をとても大切に思ってくださったことから始まりました。『オケバ』というギャラリーで、オリジナルアイテムを置かせてもらっていたり、毎年1~2度大きくLITMUS展も開催させてもらっています。そして、レストランのフロアスタッフのエプロンはすべて夫たちが染めたものです。

今回訪れた『モキチ カマクラ』、この建物もまた圧巻でした。遡ること、大正時代の県営湘南水道鎌倉加圧ポンプ所で、旧大仏坂体育館。長らく使われず、廃墟のようになっていたこの建物に大掛かりなリノベーションを行い、新たなる洗練されたレストランに見違えらせたのです。

店内のそこかしこに、古き良きものが。当初からあったという、2階へ上る階段の優雅なデザイン。扉や、木の窓枠、キャビネットとして使用されている棚は、とある洋館を解体した際のものを再利用しているのだそう。建物と空間との融合のセンスにも惚れ惚れ!

 

この「モキチ カマクラ」の裏手の山あいには新しくハーブガーデンを作り、レストランで提供するハーブや植物を育てていて、そちらの見学も今日の目的の一つでした。

というのも、この日ご一緒したのは、造園&コーディネーターをされている友人のビュー子さん。由布子さんと私がクリスマスリース作りで毎年お世話になっている先生です。

ビュー子さんは(本名はこちらもユウコさん!)は、ショップのディスプレイから個人宅のお庭の植栽まで、数多くの仕事に携わり活躍されている人気者。そしてこの日のランチ計画は、先月、まさにクリスマスリースを作っている時の「ハーブガーデン、ぜひ見てみたい!」というビュー子さんの一言からだった、というわけです。

階段を登った高台の大きな木々に囲まれた一画に、さまざまな種類のハーブが植えられていました。さらにその先の雑木林の小径を奥に進むと、珍しいベルガモットの木やピンクペッパーの木などもあって、そこにはガラスの温室も!

二人の”ユウコ”先生たち。左が由布子さん、右がビュー子さん。優しくてチャーミングで、いつお話ししても楽しい!

 

現在はまだ整備中でレストラン利用の方は入れないそうです。「いずれはハーブガーデンでお茶を飲んだり、お散歩できるようにできたらいいな」と由布子さん。うんうん、確かに! まるで小さなピクニック、この景色に癒される方もきっと多いはずです。


……と、私の体験レポートのままでうっかり終わってしまいそうでしたよ(笑)。

この日の私はこんな感じ。

 
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