勝たなくてもいい勝負3:勝つと評判が悪くなる場面


世の中には、「勝とうとするとカッコ悪く見える場面」というのがあります。たとえば、「子供相手の遊びでも手加減をしない」とか、「後輩や部下に花をもたせたほうがいいときでも、自分が目立ちたがる」なんてことをすると、残念な人に見られてしまうもの。
大人気(おとなげ)がなかったり、プライドが高すぎたりすると、どんな場面でも勝とうとしてしまい、結果的に損します。

「負けず嫌い」の性格は、長所にも短所にもなり得ます。短所になるときは、大概、その人に「どんなときでも、カッコ悪い自分は見せられない」という“恐れの感情”があり、融通が利かなかったり、視野が狭くなってしまっていたりするような場面が多いです。
逆に、長所になるときは、その人の言動から向上心や努力が垣間見える場面です。たとえば、「不屈の精神で、何度も失敗しても、諦めずにチャレンジをして成功させる」などはそうでしょう。

つまり、「自分の弱さに負けない」場合は長所になり、逆に「ただただ相手に負けたくない(=劣等感や恐れ、承認欲求など、自分の弱さに負けてしまっている)」場合は短所になる、という違いがあると言えるでしょう。

 

視野を広げ、自己を俯瞰する目を!


負けず嫌いの人ほど、それを長所にするために、視野を広げ、自己を俯瞰する目を持つことが大切。また、「最終的なゴール」を見られるようになる必要があります。
たとえば、ビジネスでは、自分の手柄よりも、チームや会社が結果的にいい方向に向かったほうがいいこともあります。
自分の手柄ばかりに固執する人は、滑稽な人だと思われがち。逆に、人を上手にサポートできる人のほうが、周りからの評価は上がります。

以前、舞台を中心に活躍されている、50代の人気俳優さんをインタビューしたことがありました。その方は基本、主役やメインキャストを張る方ですが、自分の年齢、体力を考慮して、「世代交代を考えている」とおっしゃっていました。
「踊ったり、歌ったりするのは、イキのいい若い人たちに任せて、後ろで手拍子を打てる先輩になりたい」と。

その方は、決して「自分が主役であることにこだわり、若手俳優と張り合う」なんてことはしません。なぜなら、「自分がどう見られるか」ではなく、なによりも「いい作品を作ることが大切」だと感じているからです。
そんな器の大きな方だからこそ、佇まいからカッコよさがにじみ出ていて、多くの人から支持されているのです。

「勝たなくてもいい勝負」はスルーを!


世の中は、勝てばいいことばかりではありません。そもそも勝負なんてしないほうがいいこともあります。
自分の心の弱さ(劣等感、承認欲求)から、やらなくてもいいような勝負をしてしまうのは、避けたいもの。
大きな視野を持って、「勝たなくてもいい勝負」はスルーできる人でありたいものですね。

【漫画】マウントをとる人の本音とは
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