40歳以上は「健康診断」より「人間ドック」を受けるべき?日本人がよくわかっていない意外な真実【医師の解説】_img0
 

病気を予防するために、欠かせない「健康診断」や「がん検診」。それ以外にも、「人間ドック」に興味をお持ちの方も、多いのではないでしょうか? そこで、意外と知られていない「健康診断」と「人間ドック」の違いについて、山田悠史先生に聞きました。

 

教えていただいたのは……

40歳以上は「健康診断」より「人間ドック」を受けるべき?日本人がよくわかっていない意外な真実【医師の解説】_img1
 

山田 悠史
米国内科・老年医学専門医。慶應義塾大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で勤務。新型コロナ専門病棟等を経て、現在は、米国ニューヨークのマウントサイナイ医科大学老年医学科で高齢者診療に従事する。フジテレビライブニュースαレギュラーコメンテーター、NewsPicksの公式コメンテーター(プロピッカー)、コロナワクチンの正しい知識の普及を行うコロワくんサポーターズの代表。カンボジアではNPO法人APSARA総合診療医学会の常務理事として活動。著書に、『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』『健康の大疑問』(マガジンハウス)など。
Twitter:@YujiY0402


編集:「健康診断」と「人間ドック」ですが、そもそも違いをきちんと理解しておらず……。まずは「健康診断」について、あらためて教えていただけますか?

山田:はい。まず、毎年受けている方も多い「健康診断」というのは、その実施が法律で義務づけられているものです。「事業者は労働者に対し、医師による健康診断を行わなければならず、労働者は、事業者が行う健康診断を受けなければいけない」としており、年齢により若干の違いがありますが、11項目が労働安全衛生規則で定められています。

一度でも「健康診断」を受けたことがある方はなんとなくイメージができると思いますが、血液検査や胸部エックス線検査、身長、体重、腹囲、尿検査、心電図検査など、健康に異常がないかをざっくり知るために使われるのが、この健康診断です。

一方で、「人間ドック」に法的義務はありません。「人間ドック」を受ける判断は、個人に委ねられています。

編集:なるほど!