50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれている「帯状疱疹」。実は、日本人の成人の90パーセント以上が、「帯状疱疹」の原因となるウイルスを持っています。「帯状疱疹」を発症したら、どのような症状が出るのでしょうか? 予防する方法はあるのでしょうか? 山田悠史先生に聞きました。

 

教えていただいたのは……

 

山田 悠史
米国内科・老年医学専門医。慶應義塾大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で勤務。新型コロナ専門病棟等を経て、現在は、米国ニューヨークのマウントサイナイ医科大学老年医学科で高齢者診療に従事する。フジテレビライブニュースαレギュラーコメンテーター、NewsPicksの公式コメンテーター(プロピッカー)、コロナワクチンの正しい知識の普及を行うコロワくんサポーターズの代表。カンボジアではNPO法人APSARA総合診療医学会の常務理事として活動。著書に、『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』『健康の大疑問』(マガジンハウス)など。
Twitter:@YujiY0402


編集:80歳までに約3人に1人が発症するといわれている「帯状疱疹」ですが、どのような病気なのでしょうか?

山田:「帯状疱疹」は、「水ぼうそう」と同じウイルスで起こる病気です。日本人の子どもは9割以上が「水ぼうそう」を経験しているのですが、実はこの「水ぼうそう」のウイルス、死ぬまでずっと体に住んでいるですよ。

編集:そうだったんですね!

山田:神経の奥底に潜んでいたこのウイルスが、神経に沿って顔を出してくることがあり、それが、形を変えて「帯状疱疹」としてあらわれるのです。日本人の成人の9割以上の方が「水ぼうそう」のウイルスを持っているので、9割以上の方に発症リスクがあると言えます。比較的、身近な病気だと言えますね。

編集:発症したら、どのような症状が出るのでしょうか?