その不満の原因は、「幸せを次から次へと追いかけすぎる」から


常に人と比べ、「自分はまだまだだ」とムチを打ち、「もっと! もっと!」と幸せを追い求める人は、いつも満たされない気持ちでいることが多いもの。
そういう人は、いつ「今、目の前にある幸せ」を味わうのでしょうか?

何か志があるわけでもなく、ただただ出世や権力、お金を追い求めてしまう人は、意外といます。
そういう人が自分の欲望に振り回されて、自己コントロールできなくなってしまうケースは少なくありません。
特に、これまで何か虐げられてきたことがあって、コンプレックスを強く抱いてきた人ほど、出世や権力、お金を追い求め、手に入れると執着してしまう。
だから、保身のために、残念な手段を使って、身を滅ぼしてしまうことすらあるのです。

 

幸せをやみくもに追いかける人は、「自分のことを分かっていない」


幸せを追いかけすぎる人ほど、「本当の自分を知らない」ところもあるのかもしれません。
「本当に自分が望んでいることは何なのか?」を分かっていたら、そんなに無茶はしないことは多いでしょう。“自分と釣り合わないもの”を手に入れたら、不幸になることが多いからです。自分では扱いきれないですしね。

つまり、自分のことを分かっていないから、ただただ「一般的にスゴイと言われるもの」を追いかけてしまっているところも。そして、それを得られなくて不満を抱いてしまっている。
でも、そこに隠れているのは、「人に認められたい」という思い、さらに奥には、「自分はダメな人間かもしれない」というコンプレックスなどの“心の闇”かもしれません。
だから、人に認められて安心したいのです。

私たちはまず、「自分の内側から満たされるようになる」ことが大切。今、自分がもっている幸せに気づき、しっかり味わうのです。
「自分の外側」ばかりを見て、何とかしようとするのではなく、まずは「自分の内側=自己の在り方」が重要なのです。

焦ったり、欲望に振り回されたりして自己を見失っていると、誤った方向に進みやすくなります。それで周りとうまくいかず、ストレスを溜め、さらに不満を抱いてしまうことは少なくないのです。

逆に、心を整えることができたら、考えることや言動は変わってきます。周りに対しても、もっと冷静に見られるようになり、人の話もよく聞けるようになります。
そうすると、周りの人、環境とも調和しやすくなるのです。

今、自分の目の前にいる人、環境は、「今までの自分の在り方」によって得てきたもの。まずは、それらに感謝することが大切です。
そして、もし人間関係、環境を変えていきたいと思うのであれば、まずは「自分自身から変えていく」必要があります。そうしたら自然と周りも変わっていくことは多いからです。
「自分の外側」ばかりを変えようとしても、うまくいきません。まずは、“その理想にふさわしい自分”に変わることが重要なのです。

「不満を抱くから、向上心につながる」こともある?


なかには、「人は不満を抱くから向上心につながる」という見方をもつ人もいます。だから、「今の環境に満足してしまうのが怖い」という人も。

それも一理あります。ただし、月日と共に、人も環境も変わっていきます。結局、満足していようが、いまいが、結局は、「自分も変わらざるを得ない」ようになっていきます(苦笑)。
だったら、「不満を抱くこと」を原動力にするよりも、常に「楽しい気分」で向上していくことを目指したいもの。
いつも「ご機嫌でいるためには、どうしたらいいのか?」という視点を持ち、能動的な姿勢で建設的な行動をとれる人でありたいものですね。

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