パリ在住のミモレブロガーの大熊洋子さんがパリジェンヌたちの初夏ワンピーススタイルを紹介します。
私が通うダンススクールは非常に華やかだ。強烈な個性を持った指導者や生徒たちが、それぞれ実にスタイルのある装いでやってくる。時には「それ、いったいどこで売っているの⁉」なんて笑ってしまう時もあるのはご愛敬。
夏至の日のフランスは、フェットドゥラミュージックとよばれる音楽祭。日没は22時近く、街中のいたるところが即席のダンス会場になる。この日、スタジオに入ると、ワンピース姿の女性が多く、私は目を見張った。夜には学校主催のソワレがあるから、皆がお洒落をしてきていた。なんて素敵なんだろう！ レッスン前には集中力を保つために滅多な無駄口を叩かない私が、めずらしく興奮ぎみに写真撮影のお願いに奔走した。ということで、今回はクラスメートの４人が「Hirokoさんの今日のコーデ」に友情出演！
普段はスポーツブラとレギンスという体育着姿の私も、この日はワンピースで行ったのが幸い。それではトップバッターは我らがHirokoさん！
一見何の変哲もないブラックのワンピースは、ZARAの昨夏のセールで。確か20€もしなかったかな。ストレッチ素材でボディコンシャスなのが動きやすく、激しいダンスレッスンにも支障がない。後ろのスリットがグワっと太もも中間位まで入っているのがお気に入りポイント。見よ！ このふくらはぎの筋肉美を。
いつもフェミニンな装いが美しいジュリー。花柄のカシュクールワンピースが良くお似合い。ウェーブのかかったブロンドヘアーが美しく、ブルーの装いをより一層艶やかに仕上げている。
女優のシャンタルはベトナム系フランス人。爬虫類のプリントって、こんなに爽やかに嫌味が無く着こなせるものなんだなぁ。キュートでクールな彼女の人柄ゆえだろう。ボディコンシャスなラップワンピースはセンシュアルなサルサにピッタリ。いつか私も挑戦してみたい。
シルヴィーはエールフランスのキャビンアテンダント。ネイビー系ドット柄のワンピースにゴールド系のアクセサリーをちりばめて。ヘアースタイルも素敵。知的でエレガントなスタイルは彼女そのもの。
カルバンクラインのリトルブラックドレス。ナディアは先生の助手も務める踊りの名手。表情もポーズも指先まで完璧。セクシーでワイルドな彼女の踊りを見るのが私の楽しみのひとつでもある。初心者の私に嫌な顔をせず、何度も何度も足技を見せてくれる優しい人。
ファッションもダンスも、人間が介して初めて「魅せる」ことが可能になる表現方法だ。私にとってはどちらも最高のコミュニケーション手段であり、究極のところ、この二つがあれば言葉なんて必要ないのかもしれない、と思っている。
構成／幸山梨奈
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