夏に欲しい「ガラスのうつわ」作家・艸田正樹さんがつくる作品は圧巻の美しさでした_img0
 

こんにちは、ブランディングディレクター行方ひさこです。

夏が近づくにつれ、ガラスで作られた涼しげなものに吸い寄せられるように惹きつけられています。先日は、艸田正樹さんの展示会にお邪魔してきました。

 

何度か作品を拝見したことはあったのですが、一同にずらっと並んでいたのは初めてで、ただただ、圧巻! でした。少し前に金沢でご一緒して以来、少しだけお話しをさせていただくことができましたが、とは言っても、まだ現場を拝見してないのでね。夏は死ぬ覚悟が必要だとのことで、少し涼しくなったら寄らせていただくお約束をしてきました。

さてさて、艸田さんの作品は、鉄棒にガラスを巻き取り、ガラスが柔らかいうちに針(=ピン)で穴を開けて、そこに空気を吹き込んで(=ブロウ)膨らませるビン・ブロウという技法で作られています。作家によっていろいろな方法があるそうなのですが、艸田さんの場合は濡れた新聞紙で穴を塞ぎ、水蒸気で膨らませます。あとは棒を回す遠心力と重力だけで形を作り上げます。

こちらでご紹介しようとプロフィールを見たら、あー、やっぱり。普通の職人さんではなかった(笑)。では、ご一緒に見ていきましょう。サイトのまま、いきます。

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1967年 岐阜県羽島市生まれ

1991年 名古屋大学工学部土木工学科卒業。都市の無秩序な拡大を抑制する政策について学んでいた。在学中に劇団「バッカスの水族館」を旗揚げし、主宰。脚本・演出・舞台美術・役者などを担当。表現することの楽しさを知る。

1993年 名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期課程土木工学専攻修了。土木分野における景観形成のあり方について考えていた。

1993~97年 株式会社三菱総合研究所勤務。環境との共生、地域の文化振興を視座に、地域の将来ビジョンの策定や施策作りに携わる。この頃、創作への欲求が再燃。あくまでも? 会社員の趣味? として、一人でもできる陶芸・写真・ガラス作品の制作を始める。

1998年~ 「架空庭園」を拠点に、創作活動を静かに展開。まちづくりの分野から、ものづくりの現場に身を移し、自分自身にできることを改めて考え直すことにした。

サイトのプロフィールはここで終わっています。「つめたい雨」や「やわらかな方位」といった作品名がついていたので、物事を深く考える哲学者のような人なのかなと思っていたのですが、プロフィールがすでに詩のようです。

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ピン・ブロウ技法で作られたうつわは、自然と先端に向かって薄くなるので、うつわ自体がレンズのような形状になり映る光にゆらぎや柔らかさが生まれるそう。何かを入れても美しいし、何も入れなくても美しい!

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実は、こちらの作品に一目惚れ。ステキ! ステキすぎるのです! この日はカメラを持ち歩いておらず、iPhone12のカメラなのもあって、伝わりづらいと思いますが、本当に美しくて、ここだけ時が止まっているようでした。

でも、そんな時に限って天から聞こえてくるのは、いつもはあまりないのに、こんな時だけ常識ぶってる自分の声。「片付ける場所、ある?」「年に1回使うか使わないかだよね。」それと戦うかのように、頭の中では「一目惚れって、そんなにあることじゃない! 本当に心を揺さぶられるものを購入した方がいいって、いつも自分でも言ってるじゃない!」と。本当に困ったもんだ。

しばしの葛藤を経て、今回はお皿とお茶碗を購入することに。でも、お店を出て3歩歩いたら、、、、、こちらの作品がちらちらと脳裏に。こういう時ってどうするべきなんでしょうね。欲深い自分との葛藤、これ、よくあります(笑)。

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とはいえ、持ち帰ってきたこちらのお皿とお茶碗も、私の朝の一服タイムを涼やかに演出してくれるので相当気に入っています。耐熱ガラスじゃないから、お湯を少し冷ましてから点てる、その手間さえも愛おしい。

艸田さんの展示は、7月8日まで奈良の「なづな」で工芸作家の羽生野亜さんとの2人展(羽生野亜さんの机や棚もいつか欲しいなと狙ってます)、7月15日から23日までは京都の大好きなギャラリー「essence kyoto」で個展が行われます。関西方面の方、いらっしゃるご予定のある方はぜひ、直接ご覧になってみてください。

今回も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
 

【行方さん家のインテリア】お気に入りの器と小さなアートに囲まれた美しい暮らしを拝見
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写真・文/行方ひさこ
 

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