日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、仕事の評価にまつわるモヤモヤエピソードです。

 


「時短勤務は評価が下がる」上司の一言がトラウマに


エピソードをお寄せくださったのは、食品メーカーの広報部で働くルリさん(42歳・会社員)。

30歳で長男を出産し、2年弱産育休を取得しました。その間に同期たちは昇進。復帰後時短勤務だった私は彼らに遅れること6年でやっと昇進しました。

産育休中は職場に貢献していなかったので仕方ないと思うのですが、納得できなかったのは時短勤務時代の上司の一言です。「時短勤務というだけで、申し訳ないけど評価は下げないといけない」という趣旨のことを言われたんです。

当時の私は、時短勤務でもしっかり成果を出さなきゃと必死でした。それが全否定されたようで目の前が真っ暗になり……。それ以来、「最低限働けばいいや」という気持ちに変わっています。

もう通常勤務に戻り、残業も多少できるようになりました。それでも、面白そうだなと思う仕事があっても、「そんなにやる気出さなくてもいいや」と手を挙げない。自分にブレーキをかけてしまうんです。私を評価しない会社に貢献するのが悔しい、みたいな本音もある気がします。でも、私と同じ子持ちでも、前向きに働いているように見える後輩もいるんですよね……。

家族といる時間は幸せですし、経済的に困窮しているわけではありません。それでも、仕事で充実感を持てていないことにモヤモヤしています。

 


「仕事の評価が全て」ではないけれど


時短勤務するルリさんのやる気をそぐような上司の発言、配慮が足りないですよね。人事評価にいろいろな要素や事情があるのは仕方ないとしても、家庭と仕事を両立させようと頑張る人を否定するような言い方はどうかと思います。

「経済的に困っているわけではないし、家族といる時間も確保できるし」と、仕事を頑張りすぎない・評価にこだわりすぎないようにするのも、ひとつの生き方です。そもそも、「仕事の評価」が人生のすべてではありません。これは子どもの有無に関わらず、誰にでも言えることですよね。人事評価とかお給料とか昇格とか……、そういった「他人からの評価」にこだわりすぎると、他人軸の人生になってしまいそうです。

一方で、ルリさんが今の状況にモヤモヤしているという事実が気になりました。

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【漫画】「時短勤務は評価が下がるよ」がトラウマ…
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