年を重ねるにつれて、自分に似合う服やスタイルが若い頃よりは分かってきた反面、長年の経験から「〜しなければいけない」というおしゃれに対する思い込みや固定概念に、無意識のうちに縛られてしまっている人も実は多いかもしれません。
知らないうちに自分で自分を縛っているおしゃれの呪縛から自由になって、もっと軽やかに日々のおしゃれを楽しめたなら……!

そんな頭でっかちになりがちな大人のおしゃれに対して、いつもちょっとした発想の転換方法を教えてくれるのが、スタイリスト佐藤佳菜子さんです。

第5回目はジュエリー選びについてのヒントを伺いました。

ジュエリーは、自分の年齢と反比例するくらいが
ちょどいいのかもしれません


前回の記事で一生モノのブランドバッグを持つと貫禄が出過ぎてしまう話をしましたが、バッグと同様、ジュエリーも同じことなんじゃないかと思っています。

40代になると仕事でもプライベートでも自分のキャラが自然と強くなってくるし、若い頃と比べて手の肉付きや筋がしっかりしてくる人も多いはず。もちろん様々な経験を重ねた大人の女性の手や表情には、若い頃の華奢な手やあどけない顔立ちとはまた違ったかっこよさがありますが、私の場合は普段の服が比較的カジュアルなこともあり、大きな宝石が付いた強さのあるジュエリーを着けるとなんだか迫力が出すぎてしまい……。

面白いくらい大きすぎて逆に遊び心を感じられるものや、シルバージュエリーなら大きくてもモダンに見えると思うんです。ただ、イエローゴールドの本気ジュエリーは今の私が着けるとどうしたって貫禄が出てしまうので、今はいったん寝かせています。

では代わりにどんなジュエリーを身に着けることが多いかと言いますと、20代の頃によく見かけた、小さくて繊細なタイプのもの。若い頃は女の弱さを強調するかのような華奢なデザインのジュエリーはむしろ苦手だったのですが(笑)、いい具合に枯れてきた今の自分の手や顔にはむしろちょうどいい気がしています。年齢と反比例した、軽やかで爽やかに見える繊細なジュエリーが、今は好みなんです。


そんなわけで、今回は私が最近気に入ってよく使っている、迫力の出ない「華奢ジュエリー」が見つかるブランドをいくつかご紹介させていただこうと思います。


 佐藤さんおすすめの「華奢ジュエリー」① 
ダイヤづかいがモダンで可愛い
ラボグロウンダイヤのブランド「プライマル」

40代の手元に映えるのは迫力のあるリング...? 今の気分は断然「華奢なジュエリー」な理由_img0
 
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地金はそれぞれK10とK18から選べます。今回着用したものはすべてK18のもの。リング(人さし指)¥108900、(中指)¥56100、(薬指)¥73700、バングル¥156200、ネックレス¥82500/プライマル シャツ/プルミエ アロンディスモン Tシャツ/ウォーン


KANAKO’s Comment 

プライマルはラボグロウンダイヤモンド(合成ダイヤモンド)のブランド。ラボグロウンと言っても天然のダイヤモンドと同じ成分で構成されているので、美しい輝きはそのままにちょっと買いやすい価格も嬉しいし、エシカルの観点でも安心して着けられます。

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ゴールドを重ねた筒状のデザインが上品な雰囲気のネックレス。ダイヤモンドは裏側まで敷き詰められています。ネックレス¥82500/プライマル シャツ/プルミエ アロンディスモン Tシャツ/ウォーン


KANAKO’s Comment 

ダイヤモンドを使ったジュエリーって、どうしてもどっしりとした印象になりがちですが、プライマルはダイヤの使い方やデザインがどこかモダンで洗練されているので、今回着たようなTシャツやシャツといったカジュアルな服に合わせてもしっくりくるんです。

 

 佐藤さんおすすめの「華奢ジュエリー」② 
色石やシルバージュエリーも豊富
軽やかで日常づかいしやすい「マリハ」

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繊細ながらチラチラと優しく光る控えめな輝きが日常づかいにぴったり。ピアス¥51700、ネックレス¥70400/マリハ ブラウス/カオス サングラス/グラッサージュ


KANAKO’s Comment 

マリハのジュエリーは撮影でもプライベートでもよく使っているのですが、今回着けたような地金だけを使った繊細なデザインのものがたくさん揃っているんです。ダイヤを使ったものも、どっしりとした使い方をしていないのでさりげなく着けられるし、可愛らしい色石を使ったリングやブレスレット、シンプルなシルバージュエリーもあるので、華奢ジュエリー探しのスタートにおすすめしたいブランドです。


貫禄のあるジュエリーは
おばあちゃんになったときの楽しみに

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本気のジュエリーはお気に入りのジュエリーボックスに入れて、しばし冬眠中。(すべて本人私物)


KANAKO’s Comment 

前回のバッグの記事でもお話しましたが、貫禄のあるジュエリーはもう使えないというわけではなく、30代の頃にがんばって買ったものや、母から譲り受けた大きな石の付いたジュエリーは60歳を過ぎてから少しずつ着けていこうかなと思っています。バッグもジュエリーも、本物だからこそ訪れる冬眠期。「せっかく買ったのに……」と後悔するのではなく、“冬眠期を含めて一生モノ”と思って、おばあちゃんになったときの楽しみにとっておけば、今の自分に合ったジュエリーを気楽に楽しめるんじゃないかなと思います。


※掲載のアイテムで価格が入っていないものは本人私物です。

〈お問い合わせ先〉
プライマル support@prmal.com
マリハ tel. 03-6459-2572

【写真】スタイリスト佐藤佳菜子さん2023夏の私服コーデを見る
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撮影/水野美隆
スタイリング・出演/佐藤佳菜子
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
構成・文/堂坂由香
 

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