「家族の輪の中に入れてあげよう」という善意の苦しさ


ココさん、お悩みをお寄せくださりありがとうございます。ココさんのように「仲が良すぎる」義家族との関係が逆に窮屈だという悩みは、実は私の周りでもよく聞きます。義家族に悪意はなく、むしろ「家族の輪の中に入れてあげよう」という善意で誘ってくれているから、なお苦しい。意地悪をされるならまだしも、義家族を邪険にできない状況が、さらにココさんを悩ませていることが伝わってきます。

ココさんがおっしゃるように、まず「物理的距離が近すぎる」のが最大の難点です。隣にはご実家。あなたは自宅で仕事。となれば、必然的に日常の接点が増えてしまいますよね。地方にお住まいで、こと家族というコミュニティにおいては、「女性は仕事よりも家族を優先すべき」という空気も影響しているかもしれません。

旦那様も義家族が近くにいることで、「世帯主」よりも「息子」の顔になってしまい、夫婦のプライベートを守っていくという意識が希薄になっているように感じます。自分のペースや大切にしたい時間を守る権利が自分にはあります。それに一生向き合って手を取り合い暮らしていく相手は、旦那様にとってあなたなはず。「あまり気にしなくていいからね」という言葉ではなく「気になる環境だけどあなたは大切な家族でうまくやっていきたいから、プライバシーの境目がとても難しく苦しいんだ」ということを理解してほしいですよね。ココさんが言うように、義理のお姉さんのお子さんのイベントには、なんでもかんでも参加する必要はないのです。

 


義家族から「避難できる場所」を確保する


「このままだと本当に嫌いになりそう」とココさんは心配されています。ですがおそらく、ココさんは義家族のことがもうすでに「嫌いになりかけている」と感じます。これ以上、嫌悪を募らせず良好な関係を維持できるように、何より重要なのは「適切な距離感を取れるよう働きかけること」。そして「NOを伝える勇気」を旦那様に持つことが必要になってきます。

検討の余地があるなら、ココさんの仕事を自宅ではないどこかに移すというのも一つの手です。お仕事は自営業・自由業とのこと。どのようなお仕事かはわからないのですが、もし飲食や工場系などではないのなら、コワーキングスペースのようなところに週に何度か通って自宅から離れる。あるいは、思い切って外で働くのも選択肢の一つかもしれません。義家族はココさんにとって、決して「戦う相手」ではありませんが、あなたがすぐ隣にいる義家族から「避難できる場所」を確保することが、今は必要だと感じます。