【タイプBの解決法】自分の中に点数化できない魅力を見つける

 

「こちらから目につく他人の面というのは、たいてい輝いている面だ」と考えるのも一つの方法です。どんな人でもどんなときでも、キラキラと輝いている面と、どんよりと曇っている面があるはずです。人生のすべてがバラ色で、一点の曇りもなくて、とにかく最高イエーイ!! みたいなことって、ほとんどないと思うのです。

そもそも他人というのはきれいな面ばかり見えてくるものなんじゃないかな、と考えてみてください。SNSで見かけるていねいな暮らしや美しい生き方も、みずからカメラで切りとって発信をしている時点で、たいていフィクションだろうなー、と割り切ってながめてみたり。もし「あの人は華やかですごいな、いいな、うらやましいな……」と思いかけたとしても、「いや、それでも見えない部分ではすごく苦労したり悩んだりしていることもあるんだろう」と想像します。そうすると、「あの人ばかり恵まれていていいな」とか「それにくらべて自分は……」というように、他者と自分を比較して劣等感をいだくようことはあまりしなくなるものです。

 

また、みおりんさんは、「点数化できない分野で『負けない』と思い込めるものをつくる」ということをしていました。

収入のように数字でくらべることができてしまうものや、結婚している・していないなど、YES・NOで判断できてしまうものではなく、絶対的な点数がつかないもの、たとえば、「絵が得意(自分にしか描けない絵がある)」「料理が得意(自分にとっていちばんおいしいごはんを作れる)」のように、特定の分野で「自分はすごい!」とかってに思い込んで自信をつけてしまうのです。

これは一朝一夕にはむずかしいことではありますが、もしそれが何か一つでも見つかると、「あれについてはあの人がすごいかもしれないけど、僕にはこれがあるもんね」という気持ちになることができます。そうすると、何かで人に負けていると思ったとしても、そのたびに「自分はダメだ……」と思い悩むようなことは減るのではないでしょうか?

経営学者で「マネジメント」の発明者でもあるP・F・ドラッカーも、著書『プロフェッショナルの原点』で、「自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる」と述べていました。自分の中で、抜き出ているものをつくることが、精神的な充足と、目標を達成するための能力を自分が持っていることを認識する自己効力感を生む……ひいては前向きになるきっかけを生むのです。