地味になりがちな全身黒コーデも、欧米マダムたちが着るとなんだか華やかな印象なのはなぜでしょう? 今回も欧米マダムたちの装いを参考にしながら、スタイリスト佐藤佳菜子さんに全身黒コーデを着るときに心がけていることを教えてもらいました。
 

素材選びや小物合わせ。細部にまでこだわることで、ALL黒でも十分華やか!

「全身黒コーデってなぜか地味とか無難になるって言われがちですが、全然そんなことはなくて。以前の記事でもお話した通り、黒だからって、そのままただ着るのではなくて、例えばメリハリが出るように素材の組み合わせを考えたり、シーンに合った形の服を選んだりと細部にまでこだわることで、黒一色でも十分着映えることができます。

全身黒だとどうしてもストイックな印象になりがちなので、どこかに遊び心を作ることも大切。例えばこちらのマダム。もちろん髪色の素敵さもありますが、大ぶりのピアスを付けたり大きめのサングラスをかけたりと、なんだかすごく可愛い。きっと小物づかいで真面目な印象になりすぎない工夫をしているんじゃないかなと思います。全身黒コーデのときは、こんな風にどこかに楽しいポイントを設けると、貫禄が出過ぎずに素敵に着られるはずです」

 


「潔く黒だけに徹する」ことが、全身黒コーデを印象的に見せるための秘訣!

 
コート、ニット/アンクレイヴ ホワイト スカート/パトゥ ベルト/ブラック&ブラウン バッグ/メゾン カナウ 靴下/ナイキ 靴/ミュウミュウ
KANAKO’S コメント 
全身黒コーデのときは「潔く黒だけに徹する」ことがマイルール。地味すぎる?なんて日和って、つい小物で色を足したくなるかもしれませんが、このコーデのようにバッグもベルトも徹底的に真っ黒で揃えることが、印象的に見せるための秘訣です。

私、黒いニットをめちゃくちゃたくさん持っていて、側から見たら「同じようなニットをなぜこんなにたくさん?」と思われるかもしれませんが(笑)、なんとなくボサッと黒ニットを着ているわけではなくて。そのシーンに合ったベストな襟ぐりや透け感、素材感のものをちゃんと選んで着ることが、ベーシックな服や色を華やかに見せるためには必要なんだと思います。


異素材ミックスと遊び心のある小物づかいで、ALL黒にメリハリを作る

 
コート/マイストラーダ ニット/プルミエ アロンディスモン デニム/アッパーハイツ ヘアバンド/メゾンドリリス バッグ、ベルト/エルメス スカーフ/エルメス 靴下/ナイキ 靴/ザロウ
KANAKO’S コメント
「潔く黒だけに徹する」とはいえ、全身同じ素材の黒だとつまらない印象になるので、いろんな素材を混ぜてリズムが出るように意識することもポイントです。このコーディネートもベルベットっぽい黒、シアーな黒、ザラザラした黒などを組み合わせることで、のっぺりした印象に見えないように工夫をしています。また、ヘアバンドやバッグのショルダーストラップに巻いたスカーフなど、どこかに遊びを加えることで、ストイックになりすぎずにメリハリのある印象に仕上げてみました。



次回はいよいよ最終回。色数は絞った方が印象的に見えるという佐藤さんに、「少ない色で冬の装いを華やかに見せる方法」について教えていただきます。お楽しみに!

※掲載アイテムで価格が入っていないものは本人私物です。


撮影/長谷川怜実(S-14)
着用・スタイリング/佐藤佳菜子
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini)
構成・文/堂坂由香
 

 

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