「見える幸せ」を手放さない。定期的な目の検査こそアンチエイジング

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アンチエイジング(抗加齢)とは、年齢を重ねても、いつまでも若々しく過ごすことです。アンチエイジングのために、肌に気を使ったり、運動をして筋力を落とさないようにしたり、定期的に人間ドックを受けたりしている人は多いですが、目の老化を防ぐために対策をしている人は多くないのではないでしょうか。

緑内障だけでなく、目の老化が進んで視力が低下すると、生活が不自由になることも少なくありません。いつまでも「見える目」を維持すること、そのために早い段階から定期的な検査を受けて目を守ることこそアンチエイジングだと言えます。

緑内障は早期発見で進行を抑えられる病気です。「見える幸せ」を手放さず、いつまでも健康に長生きするために、ぜひ1年に1回の検査を習慣化してください。
 

著者プロフィール
井上賢治(いのうえ・けんじ)さん

井上眼科病院院長。日本眼科学会認定眼科専門医。専門は緑内障。医学博士。日本眼科医会常任理事。東京都眼科医会副会長。日本ロービジョン学会理事。日本緑内障学会評議員。医療法人社団済安堂理事長。千葉大学医学部卒業。東京大学医学部大学院修了。142年(創立1881年)の歴史ある日本有数の眼科専門病院のトップとして、日々最善の治療の提供に力を注ぐ。また、系列のお茶の水・井上眼科クリニックではUD(ユニバーサルデザイン)を導入し、多くの人が使いやすい施設づくりを目指すかたわら、ライフワークとしてUDの普及に精力的に取り組んでいる。

 
 

『いちばん親切でくわしい緑内障の教科書』著者:井上賢治 世界文化社 1760円(税込)

「緑内障」は高齢者や遺伝的要因のある人だけの特別な病気ではなく、目を酷使する現代人すべての人が注意すべき病気だった! 徐々に視界が欠ける「緑内障」について、病気の種類や症状、検査法や治療法、さらに「緑内障になりやすい生活習慣」や日々のセルフチェック法についてもくわしく解説。失明から目を守るために大切な「早期発見・早期治療」を軸に、緑内障専門医がやさしい言葉で伝えます。


写真/photo AC(参考1&2)
構成/金澤英恵