人生がかかった大会のネタ決めで飛び出した衝撃発言


——お互いのここは許してきた、みたいなことはありますか?

児玉:赤羽は本当にさぼり男で、面倒くさがり。キングオブコントのネタを決めるっていう、人生がかかった会議をしたんですよ。ひとつは魚のネタをやることが決まっていて、あとはマジックのネタか催眠術のネタどちらかとなって。

赤羽が最初に言ったのが、マジックのネタは、小道具が多い。荷物が多くて持ち運ぶのが面倒くさいから嫌だって。それを聞いた時は、衝撃で。本当にキレようかと思いましたね。でもキレたら、もうできなくなる。そういう発言を多々許してきました。

赤羽:僕は合理的なんですよね。面白さで言うと、マジックのネタも催眠術のネタも言ったら同じぐらい。じゃあ何で選ぶのって言ったら、荷物の少なさ!

 

児玉:いやいやいや(笑)。

行けそうでダメだった2022年、心が折れかけた瞬間


——キングオブコントで優勝するまで、結果が出そうで出ないということが続いたそうですね。

児玉:そうですね。特に、2020年からは、「なんか行けそうだ」と言われ始めて、毎年、「今年はサルゴリラだ」って噂になって。

赤羽:毎年、芸人の中で、賞レースで今年は誰が仕上がってる、とか噂になるんです。

児玉:正直、2022年のキングオブコントの準決勝は、もう行ったと思いました。ウケも良かった。毎年ネタのストックがあったんですけど、2022年は全部使い果たしたんです。これで駄目だったら、しんどいと思いました。でも駄目で、「これで駄目か」、みたいな。

 

赤羽:キングオブコントって、結果をマネージャーが発表するんです。マネージャーがニコニコしながら、受かったノリで、「言っていいですか、言っていいですか」って言うから、こっちも「ちょっと落ち着いてください」とか言ったのに、「ダメでした!」って。

——そこでどうやって切り替えたんですか?

児玉:全然切り替えられなかったです。消化しきれなかったですね。

——そこからの、2023年のキングオブコント歴代最年長&過去最高得点優勝はドラマティックですね。

赤羽:準決勝も本当にギリギリで通ったらしくて。

児玉:2023年駄目だったら、本当にきつかったと思います。