北澤 そうなんです。ダークな方が結構、素だったりします。

中田 あ、これおソロです! スティンキーのマグカップ!

【大人も読みたい絵本『ひげが ながすぎる ねこ』】かわいらしさの裏に潜む闇や数学的感覚とは? 人気イラストレーター・北澤平祐さん&お菓子缶研究家・中田ぷうさん特別対談_img0
北澤さんも中田さんも愛用しているという、スティンキーのマグカップ。

北澤 本当ですか? これ可愛いですよね。

中田 しかも……このハンカチもお揃いです。「フライング タイガー コペンハーゲン」のものですよね。もしかしてお化けモチーフもお好きですか?

北澤 そうです、フライング タイガー。これでいつもモニター拭いてるんです。お化けも好きですね。

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中央にあるのが、北澤さんも中田さんも愛用されているフライング タイガーのハンカチ。左に見える「Goldfish」のお菓子は、北澤さんがアメリカ時代から大好きだというもの。

中田 だからハロウィンもお好きだし、「キャラメルゴーストハウス」とかのほうが素の北澤さんに近いんでしょうね。お部屋の中にちょいちょい、妖怪の本やグッズがありますが、妖怪も北澤さんの中では、キャラみたいな感じなんですか?

北澤 そうですね。世代的に、『ゲゲゲの鬼太郎』を小さい頃よく見ていたので、その影響は大きいかもしれないです。

 

中田 私も妖怪が大好きで。岡山にいる猫の妖怪「すねこすり」ってご存じですか? 『ゲゲゲの鬼太郎』にも出てくるんですが、めちゃくちゃかわいくて、悪いことをするんだけれどおばあさん思いな妖怪で切ないんです。

北澤 日本の妖怪って都道府県ごとにいたりとか、もっと土着的な感じが楽しいですよね。ただ豆腐持ってるだけとか、その場に住み着いているだけとか。深い意味を持っていなさそうなところがすごい好きで。独特な世界ですよね。

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北澤さんが描いたという妖怪の本。

中田 水木先生の世界観とか、ムーミンとか、あとエドワード・ゴーリーとかも、なんだか共通するものがたくさんありますよね。

北澤 それでいうと、ティム・バートンもすごい好きです。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』にもかなり影響を受けたと思います。

可愛らしいのに数学的でダーク。
北澤ワールドを構成する「すきなもの」たち


中田 つい本棚に夢中になっちゃいましたが、事前に北澤さんの好きなものキーワードを伺っていたんですよね。「波打ち際」「ひるね」「ゲーム」「黄色」「メキシコ料理」「音楽」「ねこ」「皿洗い」。これらについてお話を聞いてもいいですか? まず「音楽」。お部屋にレコードプレーヤーがありますし、レコードもCDもたくさんありますね。