「流行と関係なく定番で着ていただける『名品枠』」ワンピを、室井さんが名作映画をイメージしてスタイリング
続いて2着目は、これもまた別注の「マドモアゼル プリント ワンピース」です。デザイナーさんが「世界中の女性に着てほしい」という思いでデザインしただけあって、フェミニンでエレガントで洗練されています。こちらは袖ありですが、適度に広がった袖が二の腕をカバー。デコルテの開き具合や高めのウエスト位置など、スタイル良く見せる小技がきいています。ボリューム感のあるフレアスカートがドラマティックで夏のヒロイン感を演出。
「お袖があるので、はおりものを考えなくて1枚でも完成される感じ。ほどよい甘さですね。流行と関係なく定番で着ていただける、『名品枠』です」と、目黒さんも高評価。合わせたのは〈PASCUCCI〉のサンダルです。
「夏の定番、グルカサンダルは、〈PASCUCCI〉。フラットで履きやすいです。足元は甘さを抑えめに」と、目黒さん。グルカサンダルは去年くらいからよく見かけますが、定番化したのでしょうか。黒だとシックで、白いグルカサンダルの"夏休みの小学生の足元感"が出なくて、大人にも合いそうです。
室井さんは「このコーデのイメージは映画『ギルバート・グレイプ』。甘めのワンピなので足元はグルカサンダルでマニッシュ感を残しました」と、裏テーマについて教えてくださいました。
ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが共演した90年代の名作『ギルバート・グレイプ』。ジョニー・デップ演じるギルバートが、ジュリエット・ルイス演じる旅暮らしの女性、ベッキーと知り合い、ドラマが生まれる……というストーリー。ちょっと懐かしくて、こなれ感があるワンピースのイメージに合っているようです。名作ドラマと名品ワンピの脳内コラボに浸りました。
やはり90年代は名作が多い……ジュリエット・ルイスは今もお元気なのでしょうか? と気になって調べたら、自分と1歳しか違わなくて軽くショックでした。懐かしがられ、お元気なのかとか、あの人は今は何しているのか、と思われる年頃に……。世間の目や年齢は気にせず、自分が心地よくなれる服でポジティブに生きていきたいです。
(次回、新企画発動! 8月配信予定です)
ビームス目黒越子さんオススメ「MARIHA」別注ワンピースを、室井由美子さんがこなれスタイリング!
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「アラフィフの壁」を無理なく、軽やかに越え続ける漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが、自らのアンテナに引っかかった事象を紐解く連載です。今回は特別ゲスト、ビームスディレクターの目黒越子さん登場です! 目黒さんオススメの旬アイテムを、なめ子さんのファッション師匠でもあるスタイリストの室井由美子さんがスタイリング。目黒スタイルの人気の理由をなめ子さんが分析します。
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前回記事
アラフィフ・初心者でも大丈夫。ビームス目黒越子さん伝授「ノースリーブ」を着こなすコツ【辛酸なめ子×室井由美子】>>
撮影/目黒智子
ヘアメイク/コンイルミ(ROI)
構成/露木桃子
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