前回に引き続き、300枚以上のシャツを買ってきたエディター昼田祥子さんのファッション企画をお届けします。シンプルなシャツをおしゃれに見せるためにどう着こなすか? 昼田さんが実践している着こなし方とは?
前回記事
シンプルなシャツにあれこれ「盛り付け」は必要なし。着こなし方で簡単に変化をつける方法【エディター昼田祥子】>>
06「大技」をやめる
おしゃれに見せるには些細なことでいい
シャツを着る時に一番気を使っているのが、襟と袖、裾をどんなふうに処理するかです。こここそが私にとっては野放しにできないパーツ。自分の意思を入れていきたいと思っています。正直なところ、どんなボトムスを合わせるかはあまり考えていません。なんでもいいんですよ(笑)。
シンプルだから華やかなボトムスを合わせた方がいいと思いがちですが、それも思い込み。おしゃれに見せるために「大きな技」を使う必要はないのだと思っています。
前回ご紹介した着こなしのスナップ。どのかたも素敵に見えます。ボトムスの共通項を探してみるとどれもシンプルで、どこにでもありそうなデザインにも見えます。「何を合わせるか」よりも「どう着こなすか」の方が大事だなと思うんです。
たとえば、ここにある2枚の写真は、裾をインしたかアウトしたかの違いです。
同じシャツですが左はラフでシャープな感じ、右は上品で丸みのある感じ。大きな技を考えると疲れますし、手持ちの服を増やしていくことでしかバリエーションが作れません。でも、こんな小さなことでも十分楽しめますよね!
最後に、私がよくやっているシャツの袖と襟の崩し方をご紹介します。
ポイント①
襟は首周りに空洞を入れるように整える
第2ボタンまで開け、整えやすいようにまずは襟全体をもみほぐします。そして、首まわりに空洞を入れていくようなイメージで首と襟の間に空気を入れていく。こうすることでシャツを自分流に着こなしている感じを演出します。最後に胸元の開きがVネックになるように整えていくことで、女らしさをプラスしていきます。
ポイント②
袖は無造作風に仕上げる
まずは袖をカフス幅の2倍の長さまでまくります。次に袖の外側を残したまま、内側だけをまくります。斜めに折り返すことで無造作風に仕上がります。
そのあとカフスの角を立たせるようにして整えたら完成です。
最初のうちには難しく思うかもしれませんが、慣れていくうちに早く、そして「自己流」になってくると思います。それこそが一番大事。ただ着るのではなくて、着こなしている、モノにしている感じがでてくると思います。
<新刊紹介>
『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』
著・昼田祥子
¥1540(税込)
講談社
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「クローゼット=本当の自分」にできれば、勝手に整うものだから。
ただ、自分の心地よさに従うこと。
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捨てられずに人生を詰まらせているものに向き合い、手放していけたとき、人生はすごい速さで自分でも思いがけない方向に進んでいきます。
1000枚の服を溜め込んだファッション雑誌編集者の人生を変えた「服捨て」体験と、誰でもできるその方法を伝えます。
撮影(人物)/岡部太郎(SIGNO)
着用、スタイリング/昼田祥子
ヘアメイク/加藤志穂(PEACE MONKEY)
編集/出原杏子
第1回「20年以上買い続けても「服の悩み」が消えないのはなぜ?足すより「手放す」で苦手なシャツが似合うようになった理由」>>
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第3回「シンプルなシャツにあれこれ「盛り付け」は必要なし。着こなし方で簡単に変化をつける方法【エディター昼田祥子】」>>
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