経済的な理由なら、上司と徹底抗戦してください。33歳の上司に訴えてもダメなら社長に訴える、それでもダメなら労働組合や労働基準監督署に駆け込むのも手でしょう。弁護士に相談してもいい。戦い方はいろいろあります。43歳にもなればその知識も持っているでしょうし、戦える経験値もあるはずです。その強みを生かしてください。

 

しかしおそらく、辞めたくない理由はお金ではないのではないでしょうか? 「悔しいから辞めたくない」と書かれていましたから。ひょっとしたら、その自分の意地が、自分自身を追い詰めてはいないでしょうか? ですが、ある日突然夫に病気が発覚して死別したという経験をしている私にとっては、「時は金なり」ではありません、「時は命なり」なのです。これは同じく夫を亡くした友人が言っていた言葉なのですが、本当にその通りで、命には限りがあります。それをパワハラ上司なんかに費やしているなんてもったいない。しかも不妊治療に影響が出るほど……。

katsukoさんにとって今、大事なことは何でしょう? 赤ちゃんを授かることなのではないでしょうか。そして、自分自身の健康も大切にしてほしいと思います。相手と同じ土俵に乗ってしまわず、自分にとって本当に大事なことを見つめ直してください。そしてそこに時間をかけてください。もちろんそれが上司と戦うことでしたら、私はそれを応援いたします。

連載一覧はこちら↓↓

・退職後もやりたいことが見つからない…酒に溺れる元企業戦士の苦悩​
・父を亡くしたトラウマから恋愛や結婚が怖くなってしまいました【30代女性】
・「コップ洗ってない」入院した夫の心ない言葉にその時、私の何かが切れた
・父と夫を亡くし、最近生きることに疲れを感じます【40代女性の相談】
・周囲は子育て真っ最中、旧友との会話にズレ…「子なし女性」が感じる孤独とは​

PROFILE
 取材・文/山本奈緒子

 

前回記事「50歳からの終活のススメ。専門家が教える、遺書と同じくらい大切なこと」はこちら>>

ライフスタイルのお悩み回答者一覧
 
 
  • 1
  • 2