男と女の嘘と裏切りを描いてその恐怖にハマる人続出の漫画『ギルティ』。主人公のさやかは出版社勤務の編集者35歳。料理上手で優しい理想的な旦那さんとラブラブ結婚生活満喫中で、唯一の小さなすれ違い(と言えないほど、当初はわずかな違和感)といえば、子どもを今すぐ作るかどうかというくらい? ……と思いきや! 「おいおいおいおい! どうするのよ!」っていうくらいの嘘と裏切りと愛憎の盛り合わせコースなのです。嫌いな人、いない、絶対(笑)! 唯一注意すべきは途中下車できない展開のスピード感♡
人って結構、嘘つきだと思う。
本作を流れるベース音、これです。
でも、一つ一つの嘘が大問題すぎて読みながら私はボディーブローを受け続けている感じです!
まず、超理想だと思っていた旦那さんカズ。
でも恋人気分でいたいから子どもはいらないという彼に、主人公さやかは本心をなかなか言えないでいるんですね。そもそものコミュニケーションが実は対等じゃない。この小さな違和感が大きな問題に育っていく予兆をすごーく感じさせる始まりです。
彼にもいえない相談を唯一できるのは、行きつけのバーで女友達・瑠衣との女子トーク。でも彼女とカズは実は…! 1話からして仰天の展開。
さらに、女性の持つカン、直感がいかに正しいか。
理屈じゃなく。
それを納得させるストーリー展開です。
浮気に気づくのは、女性なら誰もが持っている直感=生存本能なのでしょうが、それをいつ認めるかどうかで展開も変わってきますよね。
最初の小さな違和感は、やがて大きな問題に。これは鉄則かなと思います。
こんな時、主人公のさやかは母親の言葉を思い出すんですね。
結婚前は相手を両目でしっかりと
結婚後は片目をつぶって
「さやか、どうするの!?」
……読み進めながら、きっと主人公さやかに100回は聞いてしまうことでしょう…。
自分自身の予行演習にならないことを祈りながら、ページを繰る手が止まらないのです。ぜひ!お読みください♡ ご感想待っております♡
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Profile 丘上 あい
2001年講談社「デザート」デビュー。代表作に『きーちゃん先生の事情』(全8巻)、『赤ちゃんのホスト』(全9巻)など。恋愛の心理描写に長け、女性読者に支持される。
『ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす』
著者 丘上あい 1~5巻 各¥500 講談社
愛。裏切り。絶望。――いつも大人の恋は、不条理だ。
35歳の爽(さやか)は、優しくて完璧な夫とふたり暮らし。結婚して10年経っても子作りをしない夫に、爽は子供がほしいという本心を打ち明けられずにいた。そんな爽の気持ちを晴らしてくれるのは、年下の友人・瑠衣(るい)と行きつけのバーで語りながら飲む時間。爽は瑠衣のことを心から信頼し、なんでも話していた。
しかし、瑠衣には爽が知り得ない、ある「秘密」があり――!?
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