こんにちは、編集・藤本です。
4巻まできて最高の盛り上がりを迎えております、『ゆりあ先生の赤い糸』。主人公は、男らしく責任感の強い50代の女性です。

絵に描いたような「平穏無事な生活」っていうのはなく、一つが崩れたらドミノ倒しのように崩れて変化していくんだ、と実感させられます。ゆりあ先生は、長年連れ添った夫がクモ膜下出血で昏睡状態に突入&回復の見込みがたたない中で、夫に年若い「男」の恋人もいたことが発覚…。

 夫とはたしかに若い頃、惹かれ合って、愛し合って、結婚したはずだったけれど……「恋愛とは気の迷い!?」「家族崩壊はあっという間!?」自問しながら、誰もがゆりあ先生に感情移入してしまうはず(笑)。

 

4巻になって、どんどん入江さんの筆がノッてきております。
「ゆりあ先生、もうそれ以上は頑張っちゃダメ!」と、何度誌面に呼びかけたことでしょう……。
展開はどんどん痺れる方向性になっております。
なんと、ゆりあ先生は、夫の愛人の稟久(男)とみちる(女)に、皆で夫の介護をしつつ同居しようと提案するのです――。

介護の様子が意外とワイワイと普通な感じで、ともすれば楽しそうなのが余計にヒリヒリときます(笑)。

でもね、そんなゆりあ先生にも、「恋」が訪れる予感が…!!!見逃せません。

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Profile 入江喜和
漫画家。1989年に「週刊モーニング」(講談社)にて『杯気分!肴姫』でデビュー。代表作に『のんちゃんのり弁』『昭和の男』『おかめ日和』『たそがれたかこ』など。現在、「BE・LOVE」(講談社)にて『ゆりあ先生の赤い糸』を連載中、待望の4巻が発売されたばかり! 夫は漫画家の新井英樹さん。

 

『ゆりあ先生の赤い糸(4)』

著者 入江喜和 講談社

夫の愛人2号と接見。あまりにあけすけな彼女の言動に「あっぱれ!」と感動したゆりあさん。不憫な母子を捨てておくことができず、リク君を含めて同居を提案してしまう!突飛な提案に一同唖然、そのうえリク君とみちるさんに冷戦が勃発。なにやら不穏な雲行きに。そんななか迎えたクリスマスイブ、ゆりあ先生は子供たちのためにクリスマスケーキ作りに腕を振るうが……?

作者・入江喜和さんのインタビュー『50代がのめり込める“少女マンガ”を描きたい』はこちらから!

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文/藤本容子