たとえば鬱病や神経症を患っている人は、学校や会社に行きたくても体が動かないことがあるため、それを怠け病だと思っている人は多いものです。同じようにぼうさんも、子供さんの病気のことを、頭では理解していても、どこか腑に落ちてないものを感じていますよね。だから起立性調節障害を治すことに固執してしまっている。そのように良くないものだと決めつけていることが、悩みを大きくしている一番の問題だと思われるのです。そうではなく、「これがこの子の個性だ」と思うようにしてください。

起立性調節障害の子供に優しく接することができず、辛いです【43歳女性】_img1
 

ぼうさんの子供さんの魅力や価値とは一体何でしょう? いいところがたくさんあるはずです。それをきちんと言葉にし、褒めてあげましょう。そして、「そんなアナタがお母さんは大好きだよ」と愛情表現をするようにしてください。だって、起立性調節障害を抱えている子供さんのことは嫌いですか? そんなことはないですよね。ならば、ただ抱きしめてあげればいい。子供さんに対してしてあげるべきことは、それだけです。

 

同時に、自分の面倒もちゃんと見る、ということをほしいと思います。ぼうさん自身が子供さんのために頑張り過ぎて、自分を犠牲にしていませんか? 子供さんが病気を抱えていることに対して、罪悪感を抱いていませんか? それは、ぼうさんの責任では決してありません。ですから自分を責めたりしないで、むしろ自分が笑顔になれることをたくさんおこなっていきましょう。 そうやって自分で自分の機嫌を良くしてあげるのです。そうすれば、自ずと子供さんにも大らかに接することができるようになると思いますよ。

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 取材・文/山本奈緒子

 

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