11月2日、この夏公開された『トイ・ストーリー4』のブルーレイ&DVDが発売されました。子どものころの気持ちに戻って何作でも観たくなる『トイ・ストーリー』シリーズ。シリーズ2・3作目に登場したバービーとボーイフレンドのケンに、「なつかし~♪」と感じた人も多かったのでは? とってもかわいかったですよね。
世界的で一番人気のあるバービードールは今年デビュー60周年を迎えました。「どうしてバービードールはそれほど人気があるの? 知りたい!」ということで、世界的バービーコレクターの関口泰宏さんに、バービーの魅力と楽しみ方について伺いました。
トイ・ストーリーに登場したバービーとボーイフレンドのケン
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
バービードールは流行ファッションの最先端!
2017年、「バービー ゴールデンドリーム スーパースター」が復刻版ドールとなって帰ってきました。
「『バービー ゴールデンドリーム スーパースター』は1980年に大ヒットしたドールです。子どものころに、このゴージャスなファッションに憧れた人も多いのではないでしょうか。バービーの魅力は、なんといってもその美しさとファッションセンスです。常に時代の先端を行っているんですね」
長いブロンドの髪に華やかな笑顔がまぶしい「バービー ゴールデンドリーム スーパースター
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
1959年のデビュー以来、バービーは女性を取り巻く環境の変化を映してきました。ドールは子ども向けという概念を打ち破って、「大人のセンスのあるドール」という位置づけを作り上げてきたのです。そのなかには、私たちが実際に着てみたいと憧れるファッションもたくさんありました。
「バービー ファッションモデル コレクション(BFMC)」といって、子どもたちが遊ぶバービーと違う大人のセンスあふれるシリーズがあるんです。
BFMCは大人向けで高品質高価格なカテゴリーのゴールドラベルやプラチナラベルに属しますね。それから、ファッションブランドとのコラボレーションも盛んに行っています。バービーのデザイナーとして有名なロバート・ベストをはじめ、クリスチャン・ルブタン、アルマーニ、カルバンクライン、クリスチャンディオールなどとのコラボドールもあります。有名なファッションブランドのものはたくさん出ていますね」
販売数が限られて希少な「BFMCのゴールドラベル」と「BFMCのプラチナラベル」
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
クリスチャン・ルブタンとのコラボレーションドール。レッド・ソール(赤い靴底)に特徴がある(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
1985年、オスカー・デ・ラ・レンタがバービーのために洋服をデザインしたのが、ファッションコラボレーションの始まりです。それ以来、世界中からたくさんのデザイナーがバービーの魅力を引き出してきました。
コーチとのブランドコラボドールは、取り入れたいファッションセンス
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
女性が男性多数の職場に進出する「キャリアドール」の登場
ファッションが注目を集めるバービーですが、実は早くから自立する女性の夢を応援してきました。1960年代初めに、フライトアテンダントや看護師などのキャリア着せ替えが登場してから、時代を反映したさまざまなキャリアファッションを見せてくれています。
「バービーの起点になるのが、『アメリカンガール』。昼間は働き、夜はボーイフレンドのケンとディナーを楽しむというドールです。アメリカで人気が出てから、日本で火が付いたのは10年くらいあとのこと。日本でも余裕が出てきて、仕事や子どものためだけでなく、自分が稼いだお金で自分へのご褒美を楽しむ時代になってきたんですね。それで、キャリアドールがどんどん出てくるようになりました。女性も男性と平等に仕事をする時代になったのです」
なんと、人類が月面着陸に成功する4年も前の1965年に、宇宙飛行士のバービーが登場しています。クールな宇宙服とヘルメットに身を包んだ『ミス・アストロノート』バービーは、女の子たちに「星にも手が届く」ことを教えてくれたのです。その後、バービーはサッカー選手、消防士、大統領候補、ニュースキャスター、パイロットなどさまざまな職業に就いてきました。今、キャリアドールが就いた職業は200種以上にもなっています。
「バービー60周年 アストロノート」、「バービー60周年 アスリート」
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「バービー プレジデント アンド バイス プレジデント」
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
「そんなキャリアバービーを手に取った日本女性は、ビューティーやコスメに力を入れお金を使う時代になりました。海外の化粧品が日本に入ってきたときは、みんな良いものだと思って使ったけれど、日本人の肌に合わなくて肌荒れした人もいましたね」
やがて日本人に合ったコスメが開発され、ビューティーに対する意識もどんどん変わっていきます。
夢をかなえ、癒してくれる現代のバービードール
「秋には、ロバート・ベストがデザインしたスターウォーズとコラボレーションしたバービーが登場します。楽しみですね」
ファッションのところでもご紹介したロバート・ベストは、ドールのデザイン画だけでもコレクションする人がいるほど人気のあるデザイナーです。
「ファッションブランドとのコラボレーションドールも含めて、着せ替えをするというより、テーブルやデスクの上にディスプレイしておく。仕事が終わってほっとしたひとときや、疲れているときに美しいドールを見て癒される、そんな感覚ではないでしょうか。大人の女性のそういった楽しみ方はすてきですね」
1980年代になると、ファッションやキャリアばかりでなく、さまざまなドールが登場するようになります。今、バービーは未来に向かって自分らしく進んでいく女性とともに歩んでいるのです。
アフリカン・アメリカンドールやヒスパニックドール、車いすや義足のドールも登場するようになりました。
「You Can Be Anything!(あなたは何にでもなれる!)」
デスクの上から、バービーはあなたに語りかけ、励ましてくれることでしょう。
バービーは、子どもの夢を応援し、可能性を広げてくれるドールなのです。
バービーの世界をより楽しむならこちら!
Barbie 60周年アニバーサリー 公式ブック
日本初! 350体以上のバービーが大集結。「バービーはいまや、人種も体型も多様!」「義足や車いすのバービーも!」オードリー・ヘプバーン、キャサリン妃、大坂なおみ…華麗なるコラボレーションの数々!
2019年で生誕60周年を迎える世界的ドール、Barbie(バービー)。60周年を記念し、マテル・インターナショナル監修のもと公式ガイドブックを独占刊行。
「バービーは日本の帝国ホテルで生まれた」など、歴史のトリビアも盛り込み、読み物としても面白いガイドブックです。
(C)2019 Mattel. All Rights Reserved.
試し読みをぜひチェック!
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関口泰宏 せきぐち・やすひろ
世界的なバービーコレクター。1955年東京都生まれ。学習院大学経済学部卒。会社経営のかたわら、日本仕様のバービーを始め、世界でも珍しいバービーを多数所有し、コレクターの中でも一目置かれている。
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