「自分の体のように」相手を愛すること

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撮影=さかもと未明 撮影協力=飯酒盃智明

夫は
「自分のからだのように」
妻を愛さなければなりません

11月24日、広島平和記念公園で「平和のための集い」が開かれました。集会には、戦争当時の様子を伝える証言者も招かれていました。梶本淑子さんもその一人です。14歳のとき、爆心地から約2.3キロ離れた軍需工場で被爆した梶本さんが登壇して体験を語ると、教皇フランシスコは彼女の両手を包み込むように握りしめたのです。
「教皇の両手はとてもあたたかく、涙が出そうなほど感激しました」
と梶本さん。梶本さんは教皇からあたたかな心を与えられたのです。きっと一生、このぬくもりを胸のなかに持ち続けるでしょう。そして、その想いをまわりの人たちに分け与えていくことでしょう。

 

教皇フランシスコは、多くの人にこう話されました。
「夫は『自分のからだのように』妻を愛さなければなりません。キリストが教会を愛し、教会のために御自分をお与えになったように、妻を愛さなければならないのです。ここにおられる夫である皆さんは、それが分かっていますか。キリストが教会を愛するように、ご自分の妻を愛していますか。
これは冗談ではなく、真剣な話です。キリストの規範に従って、女性への愛とその尊厳のために心から尽くすよう男性に求められているこの究極的なことは、キリスト教共同体そのものにはかりしれない影響を与えます。
この新しい福音の種は、互いに仕え、尊重し合うという、男女の本来の姿を回復させます。その種は歴史を通してゆっくりと育ち、最後にはすべてに打ち勝ちます」

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『ローマ法王の言葉』
講談社 価格 1500円(税別)


ローマ教皇フランシスコの数々の講話やミサから、キリスト教信者はもとより、一般の人々にもわかりやすく心に残る言葉を集めました。庶民出身の法王の言葉は、日常生活に基づいたもの。「家族」「愛」「ゆるし」「喜び」に加え、未来を担う「子どもと若者」たちへのメッセージがいっぱい詰まったこの本は、きっといつまでも手元におきたくなり、明日への糧となることでしょう。

文/高木香織
構成/片岡千晶(編集部)

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