先週から木曜23:59よりドラマがスタートした『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(日テレ・読売テレビ系)。
主人公の爽(さやか)は出版社勤務の編集者(演じるのは新川優愛さん)。料理上手で優しい理想的な旦那さん(小池徹平さん)とラブラブ結婚生活満喫中……と思いきや、登場人物が全員裏切り者…!というしびれる設定に、ぐいぐい引き込まれていくのですが、今回ドラマ化を記念して1巻まるっと無料公開に!
ただの浮気にあらず。裏切りの黒幕はいったい誰?
以前もご紹介した原作の漫画『ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす』ですが、物語の伏線は今やどんどん複雑になり、さらに目が離せない状況になっております。
理想の夫だと思っていた一真の浮気。でもそれもただの浮気じゃなかったのでした。
(そもそも、浮気相手が年下の飲み友だち・瑠衣――しかも夫や仕事の愚痴をいつも聞いてもらっていた――というだけでゴクリ。なのですが、もっと強烈な深い闇が)
話の大筋とは別に、優しくて料理上手で理想の男性だと思っていた夫の、ただのダメ男っぷりがどんどん明らかになっていくのは、なんかもうこぎみよいほどです(笑)。
初婚ですらなかったとか!前妻との間に子どもがいたとか!
現実であってはほしくないけど、思わず、「あるある」みたいなこの感じに、ハラハラ展開を楽しみつつも、苦笑まじりの読書タイムになるでしょう…。
展開をひっぱっていくのは、夫の浮気相手で友人だった瑠衣。彼女は単なる浮気相手ではなく、すさまじい復讐劇のシナリオをもって主人公に近づいていたことが徐々に明らかになります。家庭を壊したら、次は仕事。久しぶりのテンコ盛り復讐劇ですが、重低音のようにこの物語に流れているもの・・・それは主人公・爽(さやか)の母親との確執。
もちろん、近年の毒親ブームには、脳科学者・中野信子さんが警鐘を鳴らしているように(新刊『毒親 毒親育ちのあなたと毒親になりたくないあなたへ』)、影響力があまりに大きい言葉のため、親子関係が一面的にとらえられてしまう危険性があるそうですが。
人間の脳は「犯人探し」をしてしまう構造を持っているし、親だけを悪いとしても結局は本人も幸せになれない。ただ、親との関係が今の自分にどのように影響しているか、引いた目で見られるようになるといいですよね。“毒親”に自分もなりかねない、なってしまう可能性を大いにもっているという自覚というか。
ちょっと話がそれましたが、爽(さやか)には結婚を考えていた元カレがおり。その彼との再会がまたまた物語の大きなうねりを作っていきます!
1話無料公開をぜひチェック!
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Profile 丘上 あい
2001年講談社「デザート」デビュー。代表作に『きーちゃん先生の事情』(全8巻)、『赤ちゃんのホスト』(全9巻)など。恋愛の心理描写に長け、女性読者に支持される。
『ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす』
著者 丘上あい 1~7巻 各¥500 講談社
愛。裏切り。絶望。――いつも大人の恋は、不条理だ。
35歳の爽(さやか)は、優しくて完璧な夫とふたり暮らし。結婚して10年経っても子作りをしない夫に、爽は子供がほしいという本心を打ち明けられずにいた。そんな爽の気持ちを晴らしてくれるのは、年下の友人・瑠衣(るい)と行きつけのバーで語りながら飲む時間。爽は瑠衣のことを心から信頼し、なんでも話していた。
しかし、瑠衣には爽が知り得ない、ある「秘密」があり――!?
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