ここ最近、話題の映画作品が次々と封切られています。
6月12日に公開の『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』もその一つ。
外出自粛でシアターから足が遠のいていた映画ファンにとっては、うれしいニュースですね!

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』 6月12日(金)全国順次ロードショー 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

旬な若手から名優まで豪華スタッフ×キャストが集結!


名作小説「若草物語」を、「レディ・バード」で映画界から絶賛されたグレタ・ガーウィグ監督が映画化。
シアーシャ・ローナンが作家志望の次女ジョー役で主演、エマ・ワトソンが長女メグ、エリザ・スカンレンが三女のベス、フローレンス・ピューが末っ子エイミーを演じているほか、ティモシー・シャラメやメリル・ストリープなど豪華キャストが出演していることで話題になりました。
また、第92回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞など6部門でノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した注目の作品です。
 

 

若草物語のストーリーとは


『若草物語』といえば、発表から150年以上を経たいまでも、世界中から愛されている傑作です。誰もがそのタイトルを聞いたことがあるベストセラーですが、ここで、あらすじをおさらいしましょう。

『若草物語』は、19世紀の南北戦争時代に生きる、マーチ家の4姉妹が織りなすストーリー。女性の自立や家族愛をテーマにした作品です。
16歳の長女メグは、大きな目と豊かなブルネットの美しい少女。きれいなもの、ぜいたくなものが好きですが、家が貧しくなったために手に入れられないことが目下の悩み。
次女のジョーは背の高いはつらつとした少女で、男だったらよかったのに!と思っている、作家志望の15歳。彼女のモデルは、著者であるオルコット自身といわれています。
そして、三女ベスは、音楽が好きで、心根の優しい「おだやかさん」。四女エイミーは芸術家肌。ちょっぴりおしゃまな、青い目に金髪の美少女です。
こんなステキな4姉妹が、優しくて賢いお母さまや、お隣に住む小さな紳士・ローリーに見守られながら、互いに支え合って成長していくストーリーが『若草物語』です。個性豊かに描き分けられた4人の少女の姿は、現代においても、読者の心を捉え続けています。

ところで、『若草物語』の原題は「Little Women」というのを、ご存じでしょうか?
著者ルイザ・メイ・オルコットの父は有名な超絶主義者で、実験学校などを作るような進歩的な人物でした。彼は4人の娘たちを子ども扱いせず、Little Women(小さな婦人たち)と呼んでいたそうです。そのため、ルイザが自身とその姉妹をモデルにしたこの物語も、「Little Women」と名付けられているのです。
ちなみに、『若草物語』は全部で4巻あり、広く読まれているのは4姉妹の少女編をえがいた1巻目のお話です。また、これまで何度も映像化されている『若草物語』ですが、映画になっているのは、青春時代をえがいた2巻目までのストーリーなのです。

(写真右)英語版のpart 1& 2 の貴重な初版本(1887年)! 『LITTLE WOMEN』がはじめて出版されたのは1868年で、発表から150年以上たった今でも、新しい訳本が出版され続けている。
(写真左)2019年に刊行された『若草物語1&2』は、2巻まで続けて読めるようにと作られた合本。 Used by permission of Louisa May Alcott’s Orchard House

「プレゼントなしのクリスマス」にため息をつくのは、メグ、ジョー、ベス、エイミーの仲よし4姉妹。大好きなお父さまも、南北戦争へ。そんなちょっぴりさびしいクリスマスで幕をあける、涙と笑いと愛に満ちた1年間の物語。


美智子さまがおとずれた『若草物語』の舞台


上皇后・美智子さまも『若草物語』の愛読者です。
美智子さまは1987年、まだ皇太子妃であられた頃に、『若草物語』の舞台である「オーチャード・ハウス」を見学されました。
また2012年には、皇居で開かれた皇后陛下のお誕生日の祝賀会へオーチャード・ハウス館長をお招きになり、「This is a happy reunion!(再会できて、うれしゅうございます!)」とご挨拶されたそうです。

『若草物語』を深く愛してくださっている美智子さまは、「オーチャード・ハウスとの再会」という意味で、わたしにそうおっしゃったのです。ほんとうにステキなお言葉だと思いました。

――オーチャード・ハウス館長 ジャン・ターンクィスト氏
(『若草物語1&2』 出版によせて より)

マサチューセッツ州コンコード。この、アメリカ独立戦争の火ぶたが切られたところとしても有名な小さな町に「オーチャード・ハウス」がある。オルコットはここで暮らし、若草物語を執筆した。 Used by permission of Louisa May Alcott’s Orchard House  

「オーチャード・ハウス」を訪れた映画のメインキャストたちとグレタ・ガーウィグ監督(左から2番目)。右にかけられているのは作者オルコットの肖像画。


いかがでしょう。今もなお、世界中の読者に愛されている『若草物語』の魅力が、伝わりましたでしょうか? あなたもぜひ映画で、そして本で、「若草物語」の世界にふれてみてください!

映画のエピソードまで読める決定版!
『若草物語 1&2』

L・M・オルコット:著 谷口由美子:訳

メグ、ジョー、ベス、エイミー。
世界でもっとも愛されている四姉妹の毎日をえがいた若草物語。
本書は、マーチ4姉妹の少女編と青春篇をえがいた1巻と2巻を1冊で楽しめる決定版です。


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構成/北澤智子