スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。
場所や時間帯に制限がある今、なかなか今まで通りに外食を、というわけにもいきません。「じゃあ、家で食べよう」と、先日、素敵なご自宅にお邪魔させてもらいました。国内外で買い揃えた食器やシルバー、グラスたちは、そのどれもが「その人たちの感性で選んでいるから」、どうコーディネートしてもしっくりとなじみ。だからこそ、招かれた側も、とてもリラックスして食事やお酒、会話を楽しめるんだなあ、とまず感動。
「このお皿はどこで?」
「パリの外れの、素敵なマダムがやっているお店で」
こんなふうに、コミュニケーションがスタートするのもすごい。
出される料理(ご主人が担当)の順番、量、カラリングや色彩も、まあそれは美しく。お酒とのペアリングももちろんパーフェクト。本当に決して、私たちに気を使わせない、その空気作りや動作や流れにまた感動。
こうして楽しい時間を過ごし、帰るときに見せてもらった書棚! 本棚は、その人の知性、センス、美意識、女性像、価値観、今までの苦労や悲しみまで語ってしまう、不思議なコーナー。旅先や1つのプロジェクトを終えた後に? きっと夫婦で買い求め、重ねていったそうしたことがぎゅっと詰まっていて。次は、ここで半日過ごさせてもらおう、と思ってしまいました(笑)。はい、最後の感動♡
実は今、新しい書籍のために、咲子編集長と敏腕編集者の「鬼の取材」を受けています。毎日、そのことばかりを考えるほどの「鬼の取材」(笑)。咲子編集長、ふんわりと優しく見えるでしょ。まあ、確かにそうなんだけど、スイッチ入るとすごいんだよね(コッソリ)。おっとりした鬼(あ、一生懸命でまっすぐ、という意味ね)。質問の100本ノックの中に、「ずっとお手本にしてきた女性や追いかけている人はいますか?」私にはそういう存在はいないのだけれど、さまざまな人生の岐路で導いてくれるメンターはいるなあ、と。この家主はそういった1人です。
こんなふうに、夏の終わり、さまざまな人とじっくりと深く話す機会に恵まれ、嬉しい限り。秋と冬を越すエネルギーになりますね。残暑厳しいので、みなさま、本当にご自愛くださいね。
大草直子ディレクターの最新コーデ
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