気合いより、今できることを大切にする

 

「自分はマネージャー(先輩、ベテラン)なんだからうまくできるはず!」「実はオンラインが苦手なのがバレたくないからうまくやらなくては」「社の命運がかかっているのだ。絶対に失敗はできない!」とプレゼンの直前に“わざわざ”頭の中で自分に話しかけていませんか? でもそんなマインドセットをする時間があるなら、内容のポイントの確認、自分が気をつけたい箇所、画面共有やホワイトボード機能を使うなら効果的に、スムーズにできるかをチェックしてください。その方が確実に自信を持って話すことができ、結果を出すことができます。自分を鼓舞しているのか、悪いプレッシャーをかけているのか、自分ではっきり判断できないマインドセットは本番直前には必要ありません。
 

 

見えないところで何でもできるのがオンラインの利点


プレゼンは、本番に近い環境で練習するのがいちばんです。ひとりで練習した時にはうまくいったのに、人前に立ったら頭が真っ白に、という経験はありませんか?オンラインプレゼンの本番前は、できれば本番と同じ場所で同じ端末を使用して、“オンラインで”信頼できる方に聞いてもらうといいですね。家族に聞いてもらう時にも、別端末で聞いてもらうなど、オンラインで画面越しに行ってください。

本当だったら、相手の顔を見ながら(オンラインだとカメラ目線で)プレゼンをしたいところですが、カメラを見るのは慣れていない、かといって画面越しに相手の顔を見ると緊張してしまう、と言う方もいるでしょう。もちろん下ばかり向くのはNGです。そこで、慣れるまでの斬新な提案ですが、「この人の前なら自分がのびのび話せる人」の写真をカメラのすぐ横に貼ってみてください。好きな芸能人でも、仕事で目標にしている人でも、家族、恋人、ペットの写真でも大丈夫です。その人が「うん。うん。」とうなずいているとイメージして、安心して話してください。どうせ同僚からも相手からも見えません。ちょっと怪しいですか(笑)?、でもこれ、効果あるんですよ。話す対象によって人は話し方もスピードも変わります。苦手な人相手だと話し方がかたくなり速くなりますし、好きな人やお子さんには優しくゆっくりになります。オンラインであることを利用して、自分の端末の周辺に、自分が緊張しないためのあらゆるものを用意すればいいと思います。何かに触れていると緊張しないならプニプニしたリラックスボールとか、頭がすっきりするアロマを焚くとか。相手の見えないところで自分を守れるのはオンラインのメリットですね。

逆に、自分の集中を妨げる要素は排除しましょう。リアルとオンラインの決定的な違いのひとつが「自分の姿が画面に映っている」こと。それをストレスに感じる方も多いようです。あなたが本気でプレゼンを成功させたいなら、録画したものを一度見てみてください。客観的に見ると話の内容や話し方以外に、「椅子の音がうるさいな」「背景が暗いな」「髪がぼさぼさに見えるな」「リップの色が顔色悪そう」と、オンラインだからこそ際立つことが見えてきます。中にはすぐに改善できるものもあるはずです。相手は気にしていないこともあるでしょう。でも自分が気になってしまうと、それで緊張したり、集中できなくなるものです。