人生100年と言われる時代、できればいくつになっても元気に自分らしく暮らしたいものですよね。電子レンジ調理の第一人者としても有名な料理研究家・村上祥子さんの著書『料理家 村上祥子式 78歳のひとり暮らし ちゃんと食べる! 好きなことをする!』は、まさに未来の私たちに“シニア生活をめいっぱい楽しむ”ための知恵を与えてくれる一冊です。

子どもたちは独立、6年前には夫に先立たれ、現在は福岡の自宅でひとり暮らしをする村上さん。78歳となった今も人生を楽しみ続けるために、「簡単でもいいからきちんと食べ続けること。限りのある状況を楽しんで、好きなことをすること」を大事にしているそうです。年齢問わずお手本にしたい“村上祥子式・人生術”が詰まった本書から、歳を重ねたからこそ辿り着いたシンプルで心地よいお洒落、住まい、食事のアイデアを、特別に一部抜粋してご紹介します。

 

村上祥子(むらかみ・さちこ)さん:1985年より福岡女子大学で栄養指導講座を15年担当。治療食の開発で、油控えめでも1人分でも短時間でおいしく調理できる電子レンジに着目。以来、研鑽を重ね、電子レンジ調理の第一人者になる。生活習慣病予防改善、個食時代の1人分簡単レシピ、小学校や幼稚園への食育出張授業、シニアの料理教室など、あらゆるジャンルで電子レンジのテクを活用。これまでに出版した著書は500冊を超える。
【HP】http://www.murakami-s.jp/

 

物を持ちすぎない暮らしを実践


1日の時間は限られています。私は今も、とにかく精いっぱい仕事がしたいので、家の中の物の整理に時間を取られるのはもったいないと思ってしまいます。

たとえば食器は、2個ずつにしました。来客用のセットはありません。

息子たちが家族で遊びに来るときなどは、バラバラの食器をかき集めて食事をしています。なければないで、なんとかなるものです。ちょっとはずんできばって、一緒に外食に出かけることもあります。外での食事は、料理を待つ間、楽しく会話が弾みます。

洋服は、オールシーズンすべての服をステンレススチールのバーにかけて並べています。ベルトは壁に打った釘に。夏冬の衣更えはしません。

ジャケット、スカート、ブラウスに喪服やオーバーコート、レインコートも入れて全部で30着。その他に、ストールやスカーフが10枚、帽子が8個、バッグは3個、靴はぺたんこのもの、ヒールのあるもの、ブーツも合わせて5足です。気に入ったものはセーターもパジャマも繕って着ています。

洋服もバッグも靴も、色は基本的に黒。アクセサリーはパールとプラチナのチョーカー、金のブレスレットと時計がひとつずつ。東京- 福岡間を週に二度も三度も往復する生活を始めた50代の頃から今のスタイルになりました。

78歳に見えない! 村上祥子さんのエイジレスなお洒落ファッション術
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祝儀だけでなく不祝儀の場も増えました。お悔やみのときはどこにいても駆けつけられるように黒一色でそろえました。変化を楽しむためにはスカーフやベルト、帽子を活用します。

日本には着物の文化があって、帯や帯揚げ、帯締めや半襟などの小物で華やかにもシックにも自由自在に装いを作り上げていきます。そのセンスを洋服に取り入れます。

休日の日曜日には、床に洋服を広げて組み合わせを考えます。サマーウールのジャケットとパンツ。中にはコットンのノースリーブのシャツを。黒ベルトをキュッと締めてもいいし、セーターはスカートの中に入れるか外に出すか……。帽子などの小物も合わせれば、バリエーションはいくらでも広がります。

そうそう、私の服選びには忘れてはいけない大事なポイントがひとつあります。それは、エプロンをかけて自由に動き回れるか?ということです。エプロンは、私の制服。エプロン姿になったときに違和感がないこと、清潔感があること。ショップでどんなに「お似合いですよ」とすすめられても、この条件に当てはまらなければ、購入することはありません。