瑞々しい肉体に目がくらみ...若いイケメンに血迷った、40歳女の告白_img0
 

40歳という節目で、女性は自らの生き方を振り返るものではないでしょうか。

「こんなはずじゃなかった」と後悔しても過去は変えられず、心も身体も若い頃には戻れない。

これは立場の異なる二人の女性が、それぞれの人生を見つめ直す物語。

早々に結婚し母となったものの、夫のモラハラに悩む美穂。一方、未婚独身で孤独な早希にときめく出来事が起こる。

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40歳独身女が血迷った「韓流スター似の男」


外苑前にある通い慣れたスタジオに、いつも通りのフラッシュとシャッター音が響く。

その隙間を縫って馴染みのヘアメイク、ミーナが早希に耳打ちをした。

「ああ、やっぱ素敵。カッコ良すぎる。そう思いません?」

「……へ?誰のこと?」

予想はついているものの、早希は素知らぬふりで尋ねる。

「誰って、カメラマンの隼人さんに決まってるじゃないですか。ほら見てくださいよ、あの笑顔。韓流のチョン・ヘインくんにそっくり」

「……そう?」

盛り上がるミーナに冷めた回答をしたものの、内心では早希も彼女に完全同意だった。

ニューヨーク帰りのフリーカメラマン、北山隼人。

早希が担当する新企画『オンライン映えファッション』の撮影スタッフに加わった新顔で、30歳という若手ながら「腕がいい」と界隈で評判が立っている。

ミーナに気づかれぬよう、早希はこっそり隼人を盗み見た。

正統派の美男子ではないものの母性をくすぐるベビーフェイス。綺麗な肌、垂れた目尻と上がった口角。……確かに、チョン・ヘインに似ている。顔立ちとは裏腹に背が高く厚みのある身体つきも。

まさか視線に熱がこもっていただろうか。しばらく見つめていたら、不意にこちらを振り返った隼人とバッチリ目が合ってしまった。

心臓が跳ねる。すると次の瞬間、彼は躊躇もなく早希に甘い笑顔を向けてきた。

――な……なんなの、今の笑みは……!

いや別に、意味なんかないのだ。仕事仲間に対するただの会釈、社交辞令。当たり前じゃないか。

わかっているのに鼓動が止まらない。早希は慌てて視線をPCに戻すと、仕上がりデータの確認に意識を集中した。

【写真】10歳年下のイケメンにときめきを隠せない早希
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