最近は、男性に限らず、女性の「草食化」もささやかれていますが、恋愛に興味を持たないことは、そこまで悪いことなのでしょうか?
恋愛をしないのは、「なにか欠陥があるから」というわけではありません。むしろ、恋愛に溺れがちな人がないものを持っていることもあるのです。
今回は、“草食女子”が悪いことではないと思える理由について紹介します。
“草食女子”が悪いことではない理由1:恋愛は無理にするものではないから
恋愛は無理にするものではありません。恋をしようとしなくても、素敵だと思う人に出会ってしまったときは、恋に落ちてしまうものです。だから、「これから一生、誰も好きにならない」ほうがむしろ難しいことでもあるのです。
でも、なかには「恋愛をしていない自分は、何かが足りないのではないか?」という不足感から無理やり恋をしようとする人もいます。それで、恋がうまくいけばいいのですが、結局、無理に相手を好きになろうとがんばっても好きになれず、相手のことも傷つけしまい、さらに苦しんでしまう人は少なくありません。
人生の楽しみは恋だけではありません。好きな人がいないときは、恋愛以外のことに楽しみを得ればいいだけのこと。趣味や友達との交流などを楽しめばいいのです。「恋愛>趣味・友情」なんてことはありません。どれも人生において大事なことですしね。
働いていると、プライベートに使える時間は限られてくるもの。それを何に使うかは自分次第。自分の気持ちが惹かれることを楽しみたいものですね。
“草食女子”が悪いことではない理由2:恋愛をして不幸になる人もいるから
いい恋愛をして、幸せな家庭を持っている人はもちろんいますが、世の中にはそういう人ばかりではありません。残念な恋愛をして、不幸になってしまう人もいますしね。
「恋愛はいいもの」だと思われがちですが、100%いいものとは言い切れないところがあります。例えば、人を愛することは大切なものですが、現実的に恋愛において相手を“本当の意味”できちんと愛せている人いうのは、そう多くはありません。“自己愛”の延長であることが多く、自分の欲望や願望を満たすために、パートナーを必要としている人も少なくありません。
もしそういった自己愛しか持っていない相手と関係を深めてしまうと、振り回されたり、理不尽な思いをさせられたりして、心が消耗してしまうこともあるのです。場合によっては、人間不信になってしまうほど、心が傷ついてしまうこともあるでしょう。
だから、必ずしも「恋愛をしたほうがいい」とは言えません。どんな恋愛をするかにもよるのです。
結局、「恋愛はいいものだ」「結婚はしたほうがいい」と言う人は、大概、自分にはそれなりにいい出会いがあって、幸せになったから言っています。それは、“自分の限られた経験”の中で言っているに過ぎません。
だから、もし人にアドバイスをする場合は、相手の状況などをよく見て言わないと、トンチンカンな内容になってしまうこともあるのです。
つまり、恋愛をしない人に対して、わざわざ「恋愛をしたほうがいい」なんて言う必要はないのです。相手は相手なりに幸せになろうとしているのだから、自由にさせてあげればいいだけのことなんですよね。
“草食女子”が悪いことではない理由3:恋愛をしないほうがいい時期もあるから
恋愛は手っ取り早く、心をドキドキさせてくれて楽しいものですが、それにばかり時間と労力を費やしてしまうと、人生の可能性を狭めてしまうこともあります。
特に若い頃は、恋愛以外のことにも色々とチャレンジして、自分を知っていく必要があります。自分の好きなこと、嫌いなこと、得意なこと、苦手なことを知っていくことで、自分の進むべき人生の方向が見えてくることもありますしね。
でも、恋愛の面白さは、「自分を見失うところにある」といっても過言ではありません。意中の相手に気に入られようと、普段の自分とは違う“素敵な女性”を演じてしまう人も少なくありません。例えば、本当はそういうキャラクターではないのに、従順な女性になって好かれようとしたり……。
好きな人に好かれると、それが“心の報酬”になってしまうので、「本来の自分とは違うキャラクターを演じる行為」を正しいことだと思ってしまう人は多いもの。でも、もしそのまま自分らしさを見失った状態で、恋愛、結婚と突き進んでしまった場合は、いずれ人生の軌道修正が必要となるときがくるかもしれません。そのときは、離婚という結果になってしまうこともあるのです。
なかには、うまくいかない日常を誤魔化すために恋愛に逃げてしまう人もいます。自分を必要とし、賞賛してくれるパートナーがいることで、“自分の存在価値”を見出そうとしてしまうのです。
でも、自分の存在価値をパートナーにゆだねるというのは、とても危ういことです。相手次第で自分の価値が揺らいでしまいますし、パートナーに精神的な依存をしてしまいますしね。
本来は、恋愛以外の部分でもうまくやっていける自分になったほうがいいし、自分で自分のことを認められるようにならないといけないもの。でも、恋愛によってその大事な成長を妨げてしまうことがあるのです。
つまり、恋愛は「100%いいもの」だとは言いきれないし、場合によっては、人生を悪い方向に向かわせてしまうこともあります。極端なことを言えば、「自分を見失ったまま、恋愛、結婚をする」のと、「恋愛をしないまま、自立して自分らしく生きていく」のでは、後者のほうが幸せになれる可能性は高いのです。
だから、一概に「恋愛をしないことが悪いこと」だとは言えないのです。
“草食女子”が悪いことではない理由4:“自分なりの考え”を持っているから
一昔前は、「結婚して、子供を産む育てること」が女の幸せだと言われてきました。でも、実際に、みんながみんな結婚して、子育てをしたからといって、幸せになっているかというと、そんなわけはありません。なかには、結婚をしたから不幸になってしまう人もいます。
なによりも、従来の“女の幸せ”だと言われてきた一般論に流されるのではなく、「“自分なりの考え“を持てるようになること」は、自分らしく生きるために、とても大切なこと。誰もが、一度しかない自分の人生を生きるのだから、人が「いい」というものに流されるのではなく、「自分が幸せだ」と思えることをしたほうがいいのです。
世の中の人たちは、「生涯未婚率の上昇」「少子化」など、結婚しない人たちを批判したり、やたら結婚を勧めたりしがちですが、言うとおりに結婚したのに幸せになれなくても、誰も責任をとってくれるわけではありません。自分で自分の人生の責任を取れるようになるためにも、結婚するにしても、しないにしても、自分がきちんと選択して、納得した人生を送ったほうがいいのです。
“草食女子”が悪いことではない理由5:より自立し、充実している証拠だから
恋愛をしていない人のなかには、“恋人がいなくても心が満たされている人”も少なくありません。そういう人は、恋愛以外に楽しめるものがあったり、精神的に自立したりしている人が多いのです。
本来、人は、「自分で自分を満たせられる人になること」は大切です。そうすることで、人にも幸せを与えられる余裕が持てるからです。
逆に、好きな人がいなくても、恋愛をしたがっている人は少なからずいますが、そういう人ほど、“自分の足りないもの”をパートナーに求めがち。だから、自分が「足りない」と思っているものが多い人ほど、恋愛、結婚を求める傾向があります。でも、その依存心があるからこそ、むしろパートナーとの関係を悪化させてしまうこともあるのです。
多くの人が「お互いに足りないものを補充し合って、支え合う関係が大切だ」と思いがちですが、自分が足りないものを、必ずしも相手が持っているとは限りません。そんなとき、パートナーに不満を抱きがちですし、それが原因で関係が悪化してしまうことも。でも、本来は自分ができないことを相手も苦手でも、許せる人でいたいものですよね。
いいパートナーシップをするためにも、自立していることは必要不可欠です。だから、極端なことを言えば、幸せな恋愛、結婚をしたければ、「まずは、自立した“草食女子”になって、その後、好きな人ができたら、恋愛を始めたほうがいい」といっても過言ではないのです(笑)。
自分の気持ちに正直であることが大切!
ここまで、「“草食女子”の増加が悪いことではないと思える理由」を5つ紹介しました。世の中もそろそろ、「女性は恋愛して、結婚して子供を産むのが幸せだ」という価値観の呪縛から解かれる必要があります。恋愛をしない人がいても、「“そういう生き方”もある」「“そういう幸せ”もある」と思えるようになったほうがいいのです。
そもそも草食の人が、わざわざ肉食になる必要はありません。草食の人なりの幸せもあるものなので、好きに生きればいいのです。周りがとやかく言うようなことではありません。
恋愛も結婚も「100%いいもの」でもなければ、「100%悪いもの」でもないもの。だからこそ、それを選ぶかどうかは、自分次第です。
一般論に流されることなく、自分の気持ちに正直に、自分らしく生きていきたいものですね!
【漫画】アラフォーが”草食女子“について思うこと
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