46歳で買った小さなマンション。住むところさえあればなんとかなる。

 

別居して初めて住んだのは1K、水道費込みで6万2千円のアパートでした。その部屋には寝に帰るだけだったので、それで十分でした。とはいえ、子どもたちが遊びに来るには手狭だし、キッチンも小さくて。正式に離婚した後、2DKぐらいの賃貸マンションを探していました。

 

そんなとき、子どもたちの小学校のPTAで知り合い、いまも仲良くしている友だちから「こんなチラシが入ってたよ」と分譲新築マンションを勧められました。持ち家なんて考えたこともなかったし、「そんなの無理」と断ったのですが、友だちもひきません。住宅ローンの返済プランは、月々 6万5千円でボーナス払いを合わせて、35年ローンが組めると書いてあり、販売価格は2千万円をわずかに切っていました。

1年前に正社員になったことだし、これならわたしにも手が届くかもしれない。そう思いなおして、モデルルームを見学にでかけました。

これがいまも住んでいる部屋です。シングルかディンクスのカップルが暮らす間取りで、窓からの採光がたっぷり。あのとき、チラシを持ってきてくれた友だちは、命の恩人といったら大げさになりますが、それに準ずるぐらいに感謝しています。なぜなら、持ち家があるかないかでは安心感が全然違いますから。

この部屋があるから、「住むところはあるし、たとえ貯金が尽きても、ここを売れば当面の生活費はまかなえる」と、心のゆとりになっていると思います。